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2021.09.25 11:30

コロナ禍で米国人の飲酒量が増加、2割近くが「大量飲酒」

Photo illustration by Chris Furlong/Getty Images

新型コロナウイルスのパンデミックが発生して以来、米国の成人の17%が過度の飲酒(大量飲酒)をしていたことが分かった。これまでの調査でも、コロナ禍がメンタルヘルスや依存症の問題に悪影響を及ぼしていることが指摘されており、専門家ら警鐘を鳴らしている。

米調査会社ハリス・ポール(Harris Poll)は今年3月30~4月7日、アイルランドのバイオ製薬企業アルケルメス(Alkermes)の委託により、米国の21歳以上の成人を対象にオンラインで調査を実施。その結果、6006人の回答者のうち、およそ5人に1人にあたる1003人(約17%)が、大量飲酒をしていたことが明らかになった。

この調査では、アルコールを含む飲料を1晩に女性が4杯以上、男性が5杯以上飲んだ場合、その日を「過度に飲酒した日」と定義。過去1カ月の間に、2日以上の過度の飲酒をした週が少なくとも2週あった人を「大量飲酒」していた人とした。

大量飲酒していた人のうち30%は、「心身の健康に悪影響を与えていても飲酒を続けた」と回答した。また、24%は、「記憶を失うことがあっても飲酒を続けた」と答えている。

その他、大量飲酒していた人の22%は、「飲酒をやめると離脱症状が出る」、23%が「飲酒のために、自分にとって重要だった、または関心があった活動への参加をやめたり減らしたりした」と回答した。

だが、このように答えた人たちの87%は、飲酒の問題に関する治療を受けていなかった。さらに、37%は自分の飲酒の仕方に問題があるとは考えていなかった。

パンデミックの発生以降、米国人の飲酒量が増えていることは、その他の多くの研究結果でも示されている。米シンクタンクのランド研究所(Rand Corp.)が2020年10月に行った調査では、大量飲酒する女性は以前と比べ、41%増加したとされている。

また、米コロンビア大学メールマン公衆衛生学部の調査の結果、アルコール飲料の売上高は2020年3~9月、前年比20%増加していたことが明らかになっている。さらに、2020年4~6月​​には、売上高が前年同期から34%急増していたとする別の調査結果もある。

編集=木内涼子

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