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2021.09.25 07:00

ベゾスが出資する移民のためのフィンテック「Remitly」が上場

rafapress / Shutterstock.com

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シアトルに本拠を置く国際送金のフィンテック企業「Remitly(レミットリー)」が9月23日、ナスダックに上場した。ティッカーシンボル「RELY」で上場した同社の株価は13%上昇し、時価総額は78億ドル(約8600億円)に達した。Remitlyは、前回の2020年7月の資金調達時に15億ドルの評価を受けていた。

創業10年の同社は、元バークレイのマット・オッペンハイマー(39)と起業家のジョシュ・ハグ(43)、エンジニアのシバアス・グラティ(33歳)によって設立された。Remitlyの初期の出資元には、QEDのナイジェル・モリスや、ジェフ・ベゾスの個人ファンドであるBezos Expeditionsなどが名を連ねている。

公開されている財務情報によると、オッペンハイマーが保有するRemitlyの株式の価値は約3億ドル、ハグが保有する株式の価値は約2億ドルに達している。

Remitlyの約240万人の顧客のほとんどは、インドやフィリピン、メキシコの家族や友人に送金する米国在住の移民たちだ。同社のCOOを務めるハグは、「当社の顧客らは、母国に住む家族の学費や生活費などの基本的ニーズを支える資金を、国境をまたいで送っている」と語る。

パンデミックの影響で人々が家に閉じこもり、新興国の失業率が急上昇した2020年に、多くのフィンテック企業と同様に、Remitlyの成長も加速した。

同社の年間収益は2億5700万ドルに達し、2019年から倍増した。Remitlyは、テクノロジーと機械学習などの統計的手法を用いて、海外への送金コストを下げている。同社は大手のウエスタンユニオンのように店舗を持たないが、他国のパートナーと提携し、顧客が現金を預けたり受け取ったりできるサービスを提供する。

Remitly は黒字化を達成していないが、採算ラインに近づいている。2021年6月30日に終了した四半期は、100万ドルの損失で、損失額は前年同期の800万ドルから大幅に減少した。
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編集=上田裕資

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