秘話から読み解く「偉大なるイノベーター」スティーブ・ジョブズの素顔
革新的な製品を生み出してきた故スティーブ・ジョブズは、どのようにして社員を奮い立たせ、周囲の人々を巻き込みながらアイデアを形にしていったのだろう。
気の許せる人の前で見せた意外な姿から、優秀な人材を引き抜く際の口説き文句まで。
ジョブズ急逝から1年後の2012年、苦楽をともにした仲間たちが、“ありのままのジョブズ”を語ってくれた。
今世紀最高の経営者の素顔とは。
“彼は、社員をさらし者にして、痛めつけることに躊躇のない人でした”
― 元アップルのチーフ・エバンジェリスト ガイ・カワサキ
“キーボードがないことへの違和感を示すと、「みんな慣れるさ」って”
― ベンチャーキャピタリスト マーク・アンドリーセン
“ビル・ゲイツがやってきても、わざと1時間ほどロビーで待たせたんです”
― NeXT創業時のメンバーのひとり ランディー・アダムス
“ソファに座らず、立ったまま、私の悲しみと向き合ってくれた”
― ベンチャーキャピタリスト ハイジ・ロイゼン
時に激情的で、意地悪で、頑固で皮肉屋、そして癇癪持ち――ジョブズと実際に深く関わりのあった人々に残る彼の姿は、いまや世に広く知られた「変わり者」としてのアップル創始者そのものである。だが、それだけではない。彼らの言葉の端々からは、人間味あふれるジョブズの人物像が、くっきりとした輪郭をもって立ちのぼる。
この時代に生きた誰もが決して忘れることのないIT界のスーパースター、ジョブズ。彼が死してなお、彼らの記憶を通じて我々に訴えかけるものとはなんなのか。徹夜をしてはデスクの下で丸まって寝ていたジョブズが、決して諦めることなかった「ビジネスマンとしての生き方」とは。
文字通り「現代人の生活を変えた」偉大なるCEOの素顔に迫るトリビュート特集。