「憂鬱な月曜日」を研究で裏付け、組織がとるべき対策は

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月曜から金曜までの典型的な勤務形態で働く従業員たちは、週はじめの「月曜日」をどのように認識しているのだろうか。この疑問に関しては、「憂鬱な月曜日」という考え方と、「休息と再充電が行われた後の月曜日は、問題に立ち向かいやすい」という考え方がある。こうした対立する2つの仮説を検証した研究結果が、このほど発表された。

この研究によると、従業員は月曜日に関して、週末とは違った見方をしていた。この研究結果は、経営者が労働日をどう管理すべきかに示唆を与えるものだ。

「憂鬱な月曜日」という見方によると、従業員は週末の休息のあとで職場に戻ることを快く思っていない。2日間休んだあとで仕事を再開しなくてはならないだけでなく、次の週末の休息まで、あと5日もあるからだ。一方で、この仮説が正しければ、週末が近づくにつれて気分は上向きになり、金曜の午後には何が起こっても対処できるような準備万端の状態になっているだろう。

これに対して、「月曜日には、休息明けで充電完了」という仮説によると、週末に休みをとった後の従業員たちは、月曜朝にはフル充電の状態で出勤している。そのため、週明けの従業員にはより対応力があり、仕事のストレスにうまく対処できると考えられる。ただし、この仮説が正しければ、日が経つにつれて従業員は疲弊し、仕事上のストレスへの耐性を失っていくと考えられる。

2つの対立する仮説のうち、どちらが従業員の実体験に合致しているかを検証するため、研究チームは毎日アンケート調査をおこなった。調査対象の従業員は全員、月曜から金曜までの典型的な勤務形態で働き、週末や夜間の勤務はなかった。研究チームは毎日、職場でのストレスや仕事の満足度について、調査協力者たちに質問した。

この結果、「憂鬱な月曜日」仮説のほうが、従業員の体験とよく合致することがわかった。週のはじめには、従業員は仕事の満足度をより低く評価し、また、仕事でストレスをより多く経験すると答える傾向にあった。加えて、ストレス要因の一部と、仕事の満足度とのつながりは、月曜日にはより強かった。これは、週明けすぐの従業員は、ストレスに対してより敏感である可能性を示唆するものだ。
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翻訳=的場知之/ガリレオ

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