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(c) Glean

グーグルの検索部門のエンジニアだったアルビンド・ジェイン(Arvind Jain)は、2013年にクラウドデータ管理会社の「Rubrik」を共同創業した際に、企業内での情報の検索が、コンシューマ向けよりもはるかに複雑であることに気づいたという。

現在の評価額が37億ドルのRubrikは、300以上のアプリケーションをクラウド上に配備しているが、データが多くのソフトウェアに分散しているため、検索に時間がかかり、生産性が低下していることに気づいたのだ。「今ほど企業内でコンテンツが断片化されている時代は、かつて無かった」とジェインは話す。

今から2年半前にRubrikを離れたジェインが設立し、CEOを務める「Glean」は9月15日にステルスモードから脱出した。同社はすでに、クライナー・パーキンスやゼネラル・カタリスト、ライトスピード・ベンチャースなどから累計5500万ドル(約60億円)を調達している。

エンタープライズ向けの検索は、想像以上に難しい領域で、グーグルやマイクロソフトも参入したが、成功しなかったという。ElasticやAlgoliaのような検索ソフトウェア企業は一定の成功を収めたが、これらの企業は従業員向けではなく、消費者向けのサイトの検索ボックスを主な対象としている。

「この分野は、誰も良い製品を作ることができないデッドスペースと考えられてきた」とジェインは話す。

クライナパーキンスのマムーン・ハミッドは、Gleanがまだプロダクトをリリースする前の2019年に、同社の1530万ドルのシリーズAを主導した。企業がクラウドやSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型のビジネスにシフトしていく中で、APIと連携するすべてのドキュメントのコンテキストを「インデックス化し、学習し、理解する」ためのツールが重要になっている。

自動運転のオーロラも採用


Gleanの検索ソフトウェアは、例えば、「四半期の目標」と「第1四半期の重点分野」が同じことを尋ねていると理解し、それに対応するすべてのサーチ結果を、SalesforceやSlackなどのアプリケーションの中から表示する。Gleanは、ディープラーニングを用いて、営業担当者とエンジニアを区別し、最も関連度の高い情報を表示する。

Gleanの検索ツールは、自動運転開発企業の「オーロラ」や、クラウド企業の「Confluent」を含む40社で利用されている。セールスソフトウェアのスタートアップの「Outreach」では、製品とエンジニアリング部門のほぼ全員がGleanを使用し、様々なアプリに散らばったデータの検索を一元化したという。

2019年にクライナー・パーキンスのインキュベーションオフィスで設立されたGleanは、現在50人の従業員を抱え、検索エンジンだけでなく、社内のナレッジハブとして使える機能を追加しようとしている。

ジェインは将来的にGleanのソフトウェアを、従業員との会話を通じて質問に答えるアシスタントツールに拡大したいと考えている。

Gleanの4000万ドルのシリーズBラウンドを主導したゼネラルカタリストのマネージングディレクターの、クエンティン・クラークは、「エンタープライズ向けの検索市場では、コンシューマ向けよりも、はるかに大きなポテンシャルが広がっている。職場には多くのコンテキストがあり、それらのシグナルを利用して、より良いエクスペリエンスを提供できる」と語った。

編集=上田裕資

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