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I write about private aviation and the business of luxury travel

超軽量ジェット機「ホンダジェット」の内部(M101Studio / Shutterstock.com)

シリアルアントレプレナー(連続起業家)のマット・リオッタは、シリコンバレーで経験を積んだ後、農業や人材、通信などのさまざまな分野で自身のビジョンを追求してきた。彼が目をつけるのは「破壊の機が熟した」市場で、成功の法則は「イグジット(会社売却)に適した状態まで」会社を成長させることだ。

そんなリオッタが経営する米プライベートジェット企業ボラト(Volato)は、2022年までに超軽量ジェット機「ホンダジェット・エリートS」を10機そろえる予定だ。最初の1機は8月に納品され、12月までには2機目、来年第1四半期にはさらに3機が納品予定だ。

リオッタによると、この新事業のアイデアが浮かんだのは、米プライベートジェット企業ネットジェッツ(NetJets)で人気の小型ジェット機「フェノム300」の部分的所有権を購入したことがきっかけだった。利用はプライベート目的で、同乗者は1人か2人だった。ビジネス利用では、搭乗者数を増やさない限りコストが正当化できかったという。

オハイオ州コロンバスのネットジェット本社を訪れたリオッタは、自身の利用方法が典型的なものであることを知る。リオッタによると、フェノム300のジェット機搭乗者数の平均はわずか2人だ。そこで、超軽量ジェット機のフラクショナル・オーナーシップ(所有権を分割し共同利用すること)というアイデアが生まれた。 

ただ、別のスタートアップ、ジェット・イット(Jet It)も、ホンダジェットのシェアサービスを展開している。これとはどう違うのだろうか? リオッタはこう語る。

「ジェット・イットは、ネットジェッツに匹敵するような高級サービスではない。私にとって、ジェット・イットは価格重視のサービスだ。ネットジェッツに慣れている私は、ホンダジェット版のネットジェッツを求めていた」

他の小型ジェット機運行企業が機内の席数を最大限増やす中で、ボラトはフライト体験に焦点を当てている。同社のジェット機では客室の5席目をなくし、代わりに「同等機で唯一のフル調理室」を用意した。これにより、例えば淹れたてのコーヒーも提供できる。

現在の拠点であるアトランタ、セントオーガスティン、フォートローダーデールから2時間以内のフライトでは、回航便の料金が発生しない。今後は拠点が追加され、主要サービス地域は年末までにミシシッピ州以東のほぼ全域へと拡大する予定だ。主要サービス地域での利用料金は、基本料の1時間3200ドル(約35万円)に加え、燃料費が1時間500ドル(約5万5000円)かかる。

編集=遠藤宗生

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