ビジネス

2021.09.22

無料でプライベートジェット利用が可能に? 米新興企業の新事業

超軽量ジェット機「ホンダジェット」の内部(M101Studio / Shutterstock.com)


ただ同社の売りは、高級コーヒーの機内サービスだけではない。リオッタは、所有権とフライトを「デカップリング(分離)」することで、フラクショナル・オーナーシップ制度の弱点を解決できると考えている。それは、購入した年間利用時間を使い切りつつ、利用し過ぎないように気をつけなければいけない点だ。 

そこで同社は、航空機をチャーターサービスに使用し、「ジェットカード」プログラムを導入して、オーナーが使用していない場合もジェット機の使用率が上がるようにする計画だ。機体の所有者は、利用時間が購入分を下回った場合、チャーター収入の一部を得ることができる。

もう一つの利点は、契約の構造だ。リオッタによると、フライト時間を娯楽に使う場合でも、加速償却による節税ができる。ボラト社のパンフレットには「実際の使用頻度によっては、所有主は自分のシェアから利益を得て、無料でプライベートジェットを使うことができる」とある。

リオッタによると、ターゲットにしているのはフェノム300の利用者で、特に4席以下しか必要としないフラクショナル・オーナーだ。ボラトは果たして、超軽量ジェット機版ネットジェッツとなることができるのか、また無料でプライベートジェットを利用できるオーナーが実際に出てくるのかは、現時点では分からない。

編集=遠藤宗生

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