厄介な難関をうまく突破するための4つのステップ

Compassionate Eye Foundation/John Wildgoose/Getty Images

キャリアを積んでいると、どうしても避けては通れないことがある。何をどうしようとも、自分が下した決断に、絶対に満足してくれない人がいることを痛感する場面だ。

すべての決断にはリスクが伴う。法的リスクや政治的リスク、評判に傷がつくリスク、経済面や安全面でのリスクに、競争上のリスクも考えられる。身動きが取れなくなる状況を回避するために、また、絶えず付きまとう否定的な反応を打開するために、慎重で注意深い姿勢を心がけるべきだ。

以下では、勝ち目のない状況をうまく切り抜け、いい結果を出せたと思えるようになるための4つのステップを紹介しよう。

1. 考え得るすべてのシナリオを想定し、対応策に優先順位をつける


厄介な問題に突き当たったときは、論理的かつ総合的に対処するのがベストだ。ありとあらゆる結果とリスクを検討しよう。「この方法を選択したら、どんな結果を招くのか」、そして「他に起こりうるのはどんなことか」を自問自答すること。

リスクをうまく切り抜けるためには、出来るだけ多くのシナリオを想定し、費用対効果をはかりにかけて、進むべき道を見きわめなくてはならない。「組織にとって、最も重要な点は何か」と自らに問いかけよう。万人を満足させられなくても、自分にとっての、また自分が所属するチームや組織にとっての成功とは何かを思い描く必要がある。

2. 一貫性と公平性を確保できるプロセスを作成する


優先順位が決まったら、最優先事項を実現するためのプロセスを整えよう。自分ならびにチームメンバーが講じるべき措置を見きわめ、順守すべき手順や方針を明確に示すこと。

従うべきプロセスが明確になると、一貫性と公平性が維持しやすくなる。問題が発生した場合には、そのフレームワークを使って、状況に応じた決断を下せばいい。フレームワークが存在することによって、さまざまなケースで、明らかにすべきポイントは同じになる。状況は毎回異なるだろうが、それぞれの状況をどう評価するかについては一定でなくてはならない。

状況は違えど、同じプロセスを適用することにより、個人的な偏見や意見がそこに挿し挟まれる余地がなくなる。客観的な姿勢で臨めば臨むほど、決断の信頼性は増し、何か起こったときの防衛力も高くなるのだ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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