カメラ以外の進化にも注目 iPhone 13シリーズ4機種ハンズオン

左から6.1インチのiPhone 13 Pro、6.7インチのiPhone 13 Pro Max、6.1インチのiPhone 13、5.4インチのiPhone 13 mini


iPhone 13シリーズは総じて昨年のiPhone 12シリーズよりもバッテリーの駆動時間が長くなっている。バッテリーセルの容量は非公開だが、A15 Bionicチップがハードウェアとソフトウェアの連係を高度に制御しながら駆動時の電力効率を最適化する。アップルはiPhone 13とiPhone 13 Pro Maxが最大2時間半、iPhone 13 ProとiPhone 13 miniが最大1時間半、昨年のシリーズよりも長く使えるとしている。

iPhone 13とiPhone 12を用意して同じ条件でバッテリーの減り具合を確かめた。4K動画を15分間撮りっぱなしにしたところ、バッテリーの消耗はiPhone 13が2%、iPhone 12が10%に達した。そのままYouTubeを30分再生してみると、iPhone 13は4%、iPhone 12は7%の残量が失われていた。バッテリーの消耗速度は明らかにiPhone 13の方が緩やかになり長持ちする。この進化は頼もしい。


左がiPhone 12 Pro Max、右がiPhone 13 Pro Max。1日使ってからバッテリーの残量を比較した。まったく同じアプリを同じ時間使ったわけではないのであくまで目安のイメージだが、iPhone 13 Pro Maxの方がタフなバッテリー持ちを実現している。

バランスの良さで選ぶなら「iPhone 13」


2020年はまだ国内で5Gによる高速・大容量のモバイル通信サービスが始まったばかりだったこともあり、iPhone 12シリーズを含む5Gスマホを買い控えた方も多いと思う。国内で5G対応のモバイル通信サービスを提供するキャリア各社の尽力もあり、2021年からは都市部を中心に5Gでつながるエリアが徐々に拡大している。ビジネスとエンターテインメントの両方で5G通信のメリットを活かせる環境は来年以降もさらに整備されるだろう。5Gスマホは買い時を迎えている。

アップルのライバルは5万円台の5G対応スマホも積極的に投入している。中にはiPhoneにも見劣りしないカメラやエンターテインメント系の機能を揃えるスマホもあるが、サードパーティ製のものも含むiPhoneに対応する豊富なアクセサリーが揃っていることも考慮に入れると、やはりiPhone 13シリーズの魅力が際立ってくる。

都内も東京・新宿・渋谷などメインステーションを外れた郊外でも5Gの電波がつながる場所が徐々に増えている。

充実したカメラ機能、長持ちするバッテリーやハンドリングの心地よさを考えれば、やはり6.1インチの「iPhone 13」が多くの人にとって今年のベストな選択肢になると筆者は考える。本機と同じカメラを備えながら、本体がよりコンパクトで価格も一段安価なiPhone 13 miniも見逃せない。


性能と機能、サイズ感のバランスの良さではiPhone 13をおすすめしたい

Proシリーズはカメラの性能にこだわる人や、より楽に高品位なビデオや写真を撮りたい人向けだと思う。特に質量が10グラム以上、iPhone 12 Proシリーズよりも重くなるので、店頭で手応えを確かめてから購入を検討するとよいだろう。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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文=山本敦

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