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2021.10.03 11:00

リビングに退役機体のシート? ANA大好評企画、操縦桿ほか購入者に聞いた


「四半世紀にわたって5万回近く飛行した機体」の一部を部屋に──


「職場の同僚に、購入したことを自慢しましたが、『そんな珍しいものが当たるのはすごいね。だけど、よくそんな高いものを買えるね』、という反応が多かったです。たしかに値が張るものではありますが、自分にとっては購入できたことを喜んでいます。

子供の頃、家の屋上から羽田空港に向かう飛行機を眺めながら、空の旅に憧れていました。

今回購入したB767の操縦桿は、日本の空を四半世紀にわたって、5万回近く飛んだ機体のもの。多くの人の旅や仕事のために働いたのですから、その実績に思いを馳せながら大切にしていきたいと思います」

「ANAにしか乗らない」


中国駐在中の相庭基氏は、通信教育、出版などの事業を行う企業の中国深セン支社で、教具玩具の生産管理とコスト管理を担当する。現在は海外在住のため、購入品は実家に置いている。基本的には本帰国するまでは実家で保管の予定だ。

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「ボーイング767-300コックピットパネル6」を購入した相庭基氏

「限定品であることがなによりも魅力だった」


購入した「ボーイング767-300コックピットパネル(22万円税込)」は、操縦室(コックピット)の天井にはめ込まれた、オーバーヘッドパネルの一部である。一連のエンジンスタートをはじめ、操縦システムの心臓部を司る重要なパネルだ。

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「日本に1個しかない限定品であることがなによりも魅力でした。今回は操縦桿や、パネル系も6パターンすべて応募し、結局、『ボーイング767-300コックピットパネル6』のみ当選しました。操縦桿には当たらなかったので少し残念でしたが、当選したときはとにかく、よく当たったなあと。どれくらいの人が応募していたのかなあ、と思いました。

とにかく旅行が好きで、コロナ前には毎年20回以上は飛行機に乗っていました。ちなみに新卒時は、ANAの自社養成パイロットを受験しましたが、叶わず、でした。

航空会社の中でも特にANAが好きで、ANA限定のシュタイフテディベアやタオル、マグカップ、ゴルフグッズ、旅行用のオーガナイザーなどを持っています。自分で選べる場合は、ANAにしか乗らないんです。ANAは、こういったグッズ販売にもみられるように企画力もあるし、ホスピタリティが他社から抜きん出ているのが魅力ですね。

私はまた、2歳から13年間海外に住んでいたので、幼少期から飛行機に乗る機会は潤沢にありました。両親がANAを選んでいたので、乗るのはいつもANAだった、ということもあります。

日本で生活していた際の自宅リビングには、B787やB777のANA機体模型を飾っていました。他にも、旅行や出張で訪れる都市限定のスターバックスマグカップを並べており、日本へ帰任した際には、コックピットパネルは、その近くに置こうと思っています」
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文=石井節子

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