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Tayfun Coskun/Anadolu Agency via Getty Images

米国では、民主・共和両党の支持者の間のワクチン接種率の差が広がるばかりの状況だ。カイザーファミリー財団(KFF)が新たに発表した分析結果は、共和党支持者には引き続き、接種をためらう人が多いことを示している。

KFFは、各州の郡ごとに収集されたデータを分析。その結果、昨年の大統領選で共和党のドナルド・トランプ前大統領が勝利した郡の人口に占める接種完了者の割合が、9月13日時点で39.9%だったことを明らかにした。

一方、ジョー・バイデン大統領が選挙を制した郡では、人口の52.8%がすでに2回の接種を終えている。12.9ポイント差というこの値は、今年4月にKFFがこのデータの追跡を開始して以来、最大となっている(4月22日時点では、2.2ポイント差だった)。

民主党と共和党の支持者における接種率の差が大きいことは、州レベルで分析した調査結果からも、見て取ることができる。米紙ニューヨーク・タイムズがまとめたデータによると、接種率が高い上位20州(ワシントンDCを含む)はすべて、大統領選でバイデンが勝利した州だ。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国全体のワクチン接種率は、16日時点で54.1%、少なくとも1回の接種を受けた人は、63.4%となっている。州別でみると、接種率が最も低いのはワイオミング州(約40%)、最も高いのはバーモント州(約69%)だ。

接種を完了した人の間では、感染や重症化、死亡のリスクが低下しており、ワクチンの有効性、安全性が示されている。だが、共和党所属の政治家や同党を指示する著名人たちの多くは、一貫して接種に反対したり、疑問視したりする姿勢を見せてきた。これまでの世論調査で示されているのは、接種に反対する最大のグループは、共和党の支持者であるということだ。

CNNと米調査会社SSRSが先ごろ発表した世論調査の結果では、回答した共和党支持者の40%が、「1回も接種を受けていない」と回答。さらに、35%は「今後も接種を受けるつもりはない」と答えている。

共和党支持者にワクチン忌避派が多い結果として、感染力が強まった変異株のデルタ株が主流になって以降、保守的な州の感染状況は、さらに厳しさを増している。デルタ株が優勢になる中、特に感染者が増加し、入院率・死亡率が大幅に上昇したのは、主にミシシッピやルイジアナ、アラバマなど、接種率が特に低い州だ。

「義務化」で法廷闘争も


バイデン政権は大企業に対し、従業員のワクチン接種、または毎週の検査実施を義務付ける方針を打ち出したが、これは今後の接種率に、どのような影響を与えるだろうか。

米調査会社モーニングコンサルトによると、共和党支持者のうち、企業が従業員に接種を義務付けることに賛成する人は、33%にとどまっている。また、政府のこの方針によって接種率が上がるとは「思わない」人は44%にのぼっている。

共和党の指導部は、ホワイトハウスがワクチン接種を義務化することに強く反発。同党所属の各州の知事たちも多くが、バイデンが大統領令によって企業にこれらを義務付けたことについて、訴訟を起こす考えを明らかにしている(アリゾナ州は、すでに訴えを起こした)。

編集=木内涼子

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