ビジネス

2021.09.20

サステナビリティ重視で業績好調のルルレモン、今後の展開と課題

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サステナビリティを目的としたパートナーシップ


ルルレモンは2021年8月、革新的なサステナブル素材の開発をリードする米バイオテクノロジー企業ジェノマティカとの提携を発表した。今後は、商品に再生可能なバイオ素材を取り入れていくことになる。両社は、環境へのインパクトが低い植物由来ナイロンを共同開発し、従来型ナイロンと置き換えていく予定だ。従来型ナイロンは一般的に、製造時に多大なエネルギーを必要とし、温暖化を促進させる温室効果ガスが過剰に排出される原因となっている。

マクドナルドが明らかにしたところによると、ルルレモンは2030年までに、全商品をサステナブルな素材にすることを目標に掲げている。これは、2020年10月に着手した「インパクト・アジェンダ」の一環だ。

ルルレモンは現在、再生可能な自然素材であるキノコの菌糸体から生まれた人工レザー素材「マイロ(Mylo)」を独占利用できるグローバルブランドで構成されたコンソーシアム(共同事業体)に加盟している。ルルレモンは、マイロを使用した商品を2022年に発売する予定だ。

業績は好調だが、サプライチェーンには課題も


ルルレモンは、ベトナムにある工場が新型コロナウイルス関連の問題で閉鎖されたことなどを含め、サプライチェーンに混乱が生じていることを認めた。同社が販売する完成品のおよそ30%はベトナム製だ。

生産量の減少と遅延を踏まえ、ルルレモンは、航空機での出荷に軸足を移して納品の迅速化を進めているが、そのコストは売上総利益を圧迫するだろう。在庫保有量が17%増加した一方で、売上が61%増と上向いているなか、ルルレモンは消費者の需要に応えるべくさらに在庫を確保しようとしたが、サプライチェーンの混乱が在庫確保に影響を及ぼした。

マクドナルドは次のように述べている。「高水準な粗利益率で運営されているルルレモンの垂直統合されたモデルのおかげで、サプライチェーンの混乱をうまく乗り切り軽減させることができている」

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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