グーグルがDapper Labsと提携、NFTとブロックチェーンの拡大を支援

Sean Gallup/Getty Images

グーグルは、ブロックチェーンなどの分散型ネットワークが牽引する次世代のウェブの潮流「Web3.0」において、主導的な役割を果たそうとしている。

同社のクラウド部門の「グーグルクラウド」は9月14日、累計売上高が6億8000万ドル(約745億円)に及ぶNFTのマーケットプレイス「NBA Top Shot」の開発元として知られるカナダのスタートアップ、Dapper Labs(ダッパーラボ)と提携し、彼らのFlowブロックチェーンの拡大を支援することを発表した。

グーグルクラウドは、複数年にわたるパートナーシップにより、Flowのスケールアップに必要なインフラを提供する。

Dapper LabsのCEOのRoham Gegoharzlouによると、Flowネットワークは、NBA Top Shotやクリプトキティーズ(CryptoKitties)などの人気のNFTコレクションを含む50以上のアプリケーションをサポートしており、今回の提携により、Flow上で開発を行う2000以上の開発者が、グーグルクラウドを通じて、より低いレイテンシーでFlowのノードに接続できるようになるという。

世界のクラウド市場の3分の1を、アマゾンのAWSが提供する集中型サーバーが占めているが、ブロックチェーンベースの実装では、世界中に散らばるさまざまなコンピューターのネットワークが利用される。

Web 3.0と呼ばれる新たな時代に移行する中で、グーグルは、ブロックチェーンの開発者にとって使い勝手のよいブランドをアピールしていこうとしている。

グーグルは、自社のクラウドサービス上で暗号通貨を採掘するプロセスを許可していないが、グーグルクラウド・ノースアメリカのバイスプレジデントのJanet Kennedyによると、開発者は、地域のエネルギー消費量に基づいて、自社のプラットフォームのリージョンを選択できるようになるという。

「この取り組みは、開発者たちの迅速で持続可能な成長を支援するためのものだ」と、Kennedyは話している。「ブロックチェーン技術は、ますます主流になりつつある。Dapperのような企業は、ビジネスを成長させるスケーラブルで安全なインフラを必要としている」と彼は指摘した。
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文= Michael del Castillo & Nina Bambysheva 編集=上田裕資

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