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鳴坂育子(撮影=小田駿一)

上下関係、ジェンダー、社内外の枠組みなどに縛られずに、チームや組織、あるいは業界に多くの実りをもたらした女性たちは、何を考え、どう行動したのか。

Forbes JAPANでは、これまでの考え方や既存のシステムを超えて活躍する女性にフォーカスした企画「Beyond Systems」を始動。約3カ月にわたり、翻訳コンテンツを含めたインタビュー記事を連載していく。

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「物流におけるチャレンジは、17年前と大きく変わりました」──そう語るのは、2004年にアマゾンジャパンに入社してから、Amazonが誇る物流システムの構築、運用を率いてきた鳴坂育子だ。2021年度からは、顧客からの問い合わせに対応するカスタマーサービスオペレーションマネージメントのディレクターを務めている。

入社の1年後からリーダーとして活躍し、現在、国境を越えた巨大なチームを率いる鳴坂にその原動力とリーダーシップ論を聞いた。

Amazonの「当たり前」をつくってきた


大学で情報システムを専攻した鳴坂は、卒業後、大手電気総合メーカーに就職。社内の情報システムの開発担当として数年間働いた後、カリフォルニアに本社のある関連会社のスタートアップに2年間出向した。12人しかいない日本のオフィスで立ち上げ事業に参画し、スタートアップの面白さに気付かされたという。

その後転職したコンサルティングファームにいたときに耳にしたのが、サプライチェーンに携わるプログラムマネージャー職を募集しているというアマゾンジャパンの話だった。「今までの経験も活かせるし、すごく面白そう」──そうして入社したのが、2004年のことだった。

「当時はいまのようになんでも揃うAmazonではなくて、本やCD、DVD、やっと家電やキッチン用品の一部を扱い始めたという段階でした。社内中みんながみんなの顔を知っていて、雰囲気はスタートアップそのもの。私はプログラムマネージャーとして入社したわけですが、担当は私1人だけ。次の年にメンバーが1人入り、ようやくチームになりました(笑)」

最初に鳴坂に課せられたのは、本国アメリカでつくられたサプライチェーンのシステムを日本にあうかたちで導入する仕事だった。鳴坂は、常に「在庫あり」の状態を維持したり、納期通りに顧客に配送したりという、今では当たり前のAmazonの物流システムの開発や初期導入を担った張本人とも言える。


Amazon Robotics(川崎FC)

「もともとシステムを学んできたのもあって、『どうやったらこうなるんだろう』と仕組みを理解するのが好きでした。データを見て、分析し、こういうことだったのかとメカニズムを発見できた時の快感! 本国のAmazonがつくったシステムを日本に導入するという最初の仕事も、KPIの変化を確認しながら、その理由を深掘りしていく作業が面白かったですね。

分析することで状況がよりクリアになり、改善のコツが見えてくる。データの深掘りから根本原因を発見するというのが、自分の根幹であり、いちばん得意なことかもしれません」

文=島田早紀 写真=小田駿一 取材・編集=松崎美和子 

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