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Sean Gallup - Pool / Getty Images

新型コロナウイルスのワクチンのブースターショット(追加接種)が必要だとして実施計画を推進する動きは、しっかりとした科学的証拠に裏付けられたものではないとする意見論文が、英医学誌ランセットに掲載された

これまでに示されている研究結果からは、「ワクチンは感染力が強まった変異株のデルタ株に対しても、高い有効性を保っていることが示されている」という。そのため、現時点で入手可能な証拠は、「すべての人に追加接種が必要であることを表わすものではない」という。

論文はさらに、正当な科学的証拠がない中で追加接種の必要性に関するメッセージを発することは、「ワクチンに対する全般的な信頼感を損なうことにつながる」と指摘している。

世界保健機関(WHO)や米食品医薬品局(FDA)などの研究者からなるグループが発表したこの論文は、デルタ株に感染した場合に発症を防ぐ効果はやや低下しているものの、研究結果は一貫して、「重症化を防ぐことには強い防御力があることを示している」と主張。

接種後に免疫力が低下することを示す数値(抗体量の減少など)が公表されているが、それらは必ずしも、時間の経過とともにワクチンの効果が低下することを意味するわけではないと説明している。

筆頭著者であるWHOの研究者、アナマリア・エナオレストレポによると、全体的にみて、「ワクチン接種の主な目的である重症化を防ぐ効果」が大幅に低下していることを示す信頼に足る証拠はないという。

研究者らはさらに、mRNAワクチンの2回目の接種後に起こりやすくなるとされる心筋炎のリスクを例に挙げ、追加接種を行う時期が早すぎたり、回数が多すぎたりすれば、「重大な副反応」が起きることも考えうると述べている。

より多くの命を救えるはず


そのほか研究者らは、ワクチンの供給量が限られていることを指摘。まだ接種を受けていないより多くの人に使用すれば、より多くの命を救うことができると訴えている。「追加接種によって得られるメリットが何かあったとしても、それが未接種者を減らすことによってもたらされる利益を上回ることはない」という。

編集=木内涼子

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