次なるアップルやMSになるか、合成生物学のユニコーンの未来

(C)Ginkgo Bioworks



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国家安全保障上の理由からも、公衆衛生上の理由からも、バイオセキュリティの「筋力増強」を期待したいとケリーは考えている。

ギンコは、今後の18カ月で、サーベイランス検査のコンセプトを通じたバイオセキュリティ対策を構築する計画だ。

ケリーの見解によれば、新型コロナウイルスの定期的な検査をもっと広く実施する必要があるという。それにより、政策決定者がより多くの情報を利用できるようになるはずだとケリーは期待している。

ギンコのようなバイオテック企業が、パンデミックのあいだに社会に及ぼしてきた直接的影響は一目瞭然だ。現在取り組みが行われている生物学的モニタリング手法から、mRNAワクチン製造を効率化する酵素の生成まで、多岐にわたる。

ギンコは2021年、30近い新製品をレパートリーに加えつつあり、2025年までに最大500の製品を展開することを目標としている。また、150億ドルという目覚ましい企業価値を誇っており、急成長中の企業を選ぶCNBCの「ディスラプター50」リストに3年連続で名を連ねている。

合成生物学は、次なる産業革命の先駆けとなる可能性を秘めている。未来の食料をよりサステナブルな植物由来のものに変え、遺伝子操作したバイオ燃料により石油やガスへの依存を減らし、さまざまな疾患を効率的に標的にして医療を変革するかもしれない。ギンコ・バイオワークスは、その最前線に立っている。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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