従業員を休ませるだけでは、燃え尽き症候群は阻止できない

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大事なのは、各従業員の燃え尽き症候群の根本原因を把握しない限り、1週間の休暇を与えたところで、その根本原因はまったく解消されない可能性があることだ。

それでは、燃え尽きてしまった根本原因を突き止めるにはどうしたらいいのだろうか。最も手早く簡単な方法として、マネージャーに依頼して、各従業員に次のように質問してもらうのもひとつの手だ。「ここ数週間のあいだで、心から燃え尽きたと感じたときのことを話してほしい」と。

こうした問いへの答えに積極的に耳を傾けようという気があるリーダーであれば誰でも、従業員が燃え尽きてしまう正確な原因を素早く特定できるだろう。そして、燃え尽き症候群の原因が、従業員によって少しずつ異なっているということが見えてくるはずだ。

たとえばフランクは、育児との両立がうまくできずに燃え尽きているのかもしれない。サリーはプロジェクトが完了できずに疲れ切っており、トムは直属の上司との意思疎通が不十分なことを気に病んでいる可能性がある。ジェーンは、マイクロマネジメント好きの上司に事細かく管理されることが苦痛なのかもしれない。


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燃え尽き症候群の原因が何であれ、それを突き止めることができれば、解決策を講じることができる。筆者は冒頭で、一斉休業して従業員に休暇を与えた企業を称賛した。しかし、燃え尽き症候群をなくすための真の解決策が、画一的なアプローチから生まれることはなさそうだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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