ワクチン接種が義務付けられた米大学の学生・教職員の接種率

Joe Raedle/Getty Images


ワクチン接種の義務付けがどんな効果を持つかについては、ワクチン接種を義務付けた大学と、義務付けなかった大学のあいだで接種率や陽性率を比較することで、疑似的な実験が可能だ。ただし残念ながら、そして意外ではないだろうが、ワクチン接種を義務付けなかった大学の接種率は今のところ、把握が難しい。

しかし例外もあり、ワクチン接種を義務付けなかった大学については次のようなことがわかっている。

・フロリダ大学については、2021年6月時点で、学生の80%が接種を終えていた。同州のワクチン接種に関する方針(ワクチンパスポートの提示義務化を禁止)を踏まえると、驚くほど高い接種率だ。
・テキサス大学は8月、学生の57%が新年度開始までにワクチン接種を終えるという推定を発表した。
・ウィスコンシン大学は、ワクチン接種が義務付けされていないにもかかわらず、学生と教職員の90%が接種済みだと報告している。
・オハイオ州立大学は、2021年8月24日にワクチン接種の義務付けを決定したばかりだ。それ以前の学生・教職員の接種率はおよそ73%だった。

当然ながら、大学のワクチン接種義務付けは憲法違反だとする訴訟と、ワクチン接種義務付けに反対する学生の抗議活動についても、メディアは大きく報じている。しかし実のところ、ワクチン接種を義務付けた大学の大半では、好意的な反応が圧倒的だ。

学生と教職員のあいだではワクチン接種が進んでいる。多くの学生や教職員がワクチンを打てば、大学は新型コロナウイルスに対する守りを固められるだろう。米食品医薬品局(FDA)が2021年8月23日、ファイザーとバイオンテックが共同開発した新型コロナワクチンを正式承認したことで、ワクチン接種の義務付けに踏み切る大学は今後も増えていきそうだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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