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交渉は、自分が経験することの中でも特に神経を使うものだと感じる人は多い。調査からは、40%の人がどんな形での交渉も能動的に避けていることが分かっている。

しかし、交渉とは1対1のものではなく、「自分対世界」だということに気づいたとしたら? これは恐ろしくも聞こえるが、その理由を理解すれば、この40%の中にいる人でも、交渉の恐怖が大きく和らぐかもしれない。以下に、書籍『The Introvert Entrepreneur(内向的な起業家)』を執筆したプロのコーチでメンターのベス・ビューローからのアドバイスを紹介する。

交渉相手は1人ではない


プロのコーチングでは最近、「システム(体系)」が重視されるようになった。個人はその人の周囲のシステムの産物であり、その影響を受けている。これは分かり切ったことに思えるかもしれないが、日々の生活の中では見逃されがちだ。近年の社会運動で、小さな差別の例が無数に指摘されているのも、同じ理由からだ。こうした小さな差別は、私たちが生き、受け入れているシステムの一部となっている。

「これは交渉にも当てはまる」とビューロー。「今この瞬間の私とあなただけではなく、その前に起きた全てのことや、互いが持っている未来についての考えが影響する。私たちのアイデンティティーや偏見、世界を見る上で通しているフィルターが影響する」

交渉相手は、意識的にせよ無意識にせよ、自分がいるシステム内での自らの位置に影響を受ける。性別のように漠然としたものであったり、20年前に受けた関連授業の教授といった具体的なものであったり、あらゆるものが交渉に影響を与える。

相手に感情的な反応をされることを避けるには、この点を覚えておくことよい。反応を引き起こすきっかけとなるものは、相手が意識的に持っている信条や意見に根付くものではなく、相手が考えたことさえないような環境を反映したものであることが多い。

ビューローいわく、「これには共感が関係している」という。「相手の視点から物事を見られること、あなたの言葉を聞いたりオファーを考えたりするとき相手がどのように感じるかを想像できることが必要だ」

編集=遠藤宗生

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