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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

BMW i Vision Circular。RE:USEがテーマとなっている。

先週、ドイツ・ミュンヘンで思い切り電動化にふった「IAAモーターショー」が開催された。どのカーメーカーも、次世代の電気自動車や燃料電池車などを発表した。僕は今回、コロナ禍のためドイツまで行けなかったけど、欧州にいる同僚からハイライト情報が届いているので、ここでお伝えしよう。

確かに、トヨタや日産などの日本のカーメーカーや、FCAとPSAが合併した巨大なステランティス・グループの姿はどこにもなく、ほぼドイツの業界ショーと呼んでもおかしくないだろう。フォードからは1台しか展示していなかったし、アジアからの参加は、次世代EV車を発表した韓国や中国のメーカーだった。日本の関心はイマイチ低かったかもしれないけど、このショーで発表された次世代モデルやテクノロジーがこれからの電動化時代をリードするような技術ばかりだ。

さて、パンデミックが始まって以来の、初の国際モーターショーはどんなイベントだったのか。アウディのブースでは、次期A8になると思われている「グランドスフィア」が発表された。長くて流れる美しいルックスは迫力満点なだけでなく、このEV車の全てのスペックは凄まじい。120kWhの力強いバッテリーを発揮する2モーターはなんと720psを叩き出すし、航続距離は約800kmだとアウディは言う。

アウディの写真
次期のA8になるアウディ・グランドスフィア

観音開きのドアは、Bピラーがないので、開くと乗り降りしやすい。このクルマは自分で運転することもできるけど、完全に同車に任せることもできる。レベル4の自動運転機能がついているので、規制が許す道路ではボタン1つ押せば、ステアリングホイールがインパネに吸い込まれて完全に消えてしまう。

BMWのブースでは、「RE:USE」がテーマの「i Vision Circular」というEVコンセプトカーがアンベール。近未来的なハッチバックのような同車の利点は、つまり再利用されたアルミ、ガラス、プラスチック、スチールなどの素材だけで作られているし、同車に寿命がきた時に、それらのマテリアルは新しいクルマを作る際に、そのまま「再・再利用」される。

BMWの内装
BMW i Vision Circular のインテリアは半分レトロ半分近未来的

また、BMWの代表的なキドニー・グリルもデジタル化された。というのは、通常のプラスチック製グリルやヘッドライトの組み合わせの代わりに、LEDによって構成されたデザイン・グラフィックになっている。観音開きのドアが開くと、半分レトロで半分近未来的なシートのデザインが目立つ。まるで、40年前のデザイナーが2030年のインテリアを想像してデザインしたと言うような感じがする。なんか親しみやすいアールデコな雰囲気で、気持ちが良い。

文=ピーターライオン

EV
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