Joyは、結婚を控えたカップルが完全に無料で利用可能なサービスで、口コミで人気を拡大してきた。Valor Siren Venturesのパートナーのジョン・シュルキンは、「Joyがマーケティングを一切行わずにユーザーを獲得できたのは、消費者に愛される製品をデザインしたからだ」と述べている。
パンデミックの間には、結婚式のキャンセルが相次いだが、Joyのチームはそれを好機と捉え、Zoomとの連携などの新たな機能を増強した。「2022年は、ここ数十年の中で、ウェディング業界にとって最も期待できる年になるはずだ」とジョシは述べている。
収益源は「ウエディング・レジストリ」
カップルから利用料を徴収しないJoyは、別のやり方で収益をあげている。欧米では、新郎新婦が新婚生活に欲しいものを、招待客にリクエストする「ウエディング・レジストリ」が一般的だが、この春からJoyは、その機能をサイトに追加した。そこには人気のインテリアショップのCrate & Barrelなどのアイテムが並べられ、招待客が、そのレジストリからギフトを購入すると、Joyにはキックバックが支払われる。
「この方法であれば、私たちはプロダクトのあり方を変えずに、収益をあげることが可能になる」とジョシは話す。彼らは財務の詳細を明らかにしていないが、レジストリを開始して以来、売上は前月比で100%以上の成長を記録しているという。
Joyは現在、米国式の結婚式にフォーカスしているが、顧客の要望に応じたカスタマイズも行っている。ジョシは、他の国や伝統的な結婚式にも対応したいと考えており、将来的にはベビーシャワー(出産前に妊婦を祝うパーティー)からバットミツバ(ユダヤ教の成人式)まで、あらゆる場面でJoyが活躍することを期待している。
「私たちはお金儲けのためにJoyを始めたのではなく、家族をハッピーにするために会社を立ち上げた。ウェディングや家族の催しに関わるニーズに、テクノロジーで対応していきたい」とジョシは話した。