映画館大手のAMCシアターズによると、全米で運営する380館あまりのいずれかでこの期間に映画を鑑賞した人は200万人を超え、レイバー・デー前の週末の入場者数としては2013年の記録を上回り過去最多となった。週末の観客動員数で2019年の水準を超えたのもコロナ禍になってから初めてだという。
全米で323館を運営する同業大手のシネマークも7日、この4日間の入場者数は合計で200万人近くにのぼり、2019年のレイバー・デー前の週末よりも多かったとフォーブスに明らかにした。
両社はこうした数字について、『シャン・チー』の公開による効果が大きかったと説明している。「デッドライン」誌によると、アジア系のヒーローが主人公のこの映画は先週末の4日間の興行収入が9400万ドル(約104億円)に達し、レイバー・デーの6日の興収も月曜日の成績としてはコロナ禍以降で最高を記録した。
先週末の興行収入が予想以上に好調だったことは、映画館チェーンにとって回復に向けた新たな一歩になった。ニュースサイトの「ザ・ラップ」によれば、AMCは今年第1四半期の最終損益が5億6700万ドル(約625億円)の赤字となり、シネマークも同期に2億880万ドル(約230億円)の赤字を計上していた。第2四半期は両社ともやや持ち直してきている。