バルセロナ本拠のGlovoは、4月のシリーズFラウンドで4億5000万ユーロ(約580億円)を調達したが、今後12カ月間で5000万ユーロを投資し、ガーナとチュニジアで事業を開始する予定だ。これにより、同社のアフリカにおけるプレゼンスは合計7カ国となる。
同社によると、これらの2カ国は、オンデマンドのデリバリーサービスがまだ十分に普及していないという。
現状でGlovoは、モロッコ、ウガンダ、ケニア、ガーナ、コートジボワール、ナイジェリアで事業を展開中で、30万人のユーザーと1万2000人の配達員を抱えているが、来年末までに、この地域で200人を新たに雇用するという。
ガーナでは首都アクラと隣接する都市のテーマですでに展開を開始しており、来月にはチュニジアの首都チュニスでも事業を開始する予定だ。
Glovoの共同創業者のSacha Michaudは、「これらの国では、デジタル化を加速させ、Eコマ―スや宅配分野の需要に応えるための大きなチャンスがあると考えており、現地のパートナー企業と協力して、事業を拡大させていく」と述べている。
Glovoのサービスは、レストランからのフードデリバリーに限らず、食料品や医薬品、小売店のアイテムの宅配にも対応している。同社はクイックコマースと呼ばれる領域にも投資し、都市部のフルフィルメントセンターからの30分以内の配送を実現しているほか、先日はレストランのバーチャルブランドを立ち上げていた。
Glovoのサブサハラ・アフリカ地域担当主任のウィリアム・ベンソールは、アフリカ地域での事業の拡大は、以前から計画されていたと述べている。「アフリカでは、オンデマンドデリバリーの需要が急拡大しており、新しい国や都市へのサービス拡大は、そのトレンドを受けてのものだ」と彼は話している。
Glovoはヨーロッパで大きな存在感を示しており、最近ではDelivery Heroからいくつかの国の事業を買収し、東欧でのサービスも拡大している。