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写真左がセラノス(Theranos)の創業者エリザベス・ホームズ(Photo by Kimberly White/Getty Images)

「史上最大規模の詐欺会社」と呼ばれた米医療ベンチャー、セラノス(Theranos)の創業者エリザベス・ホームズの弁護団は、9月8日から始まる裁判で、証言を求められる可能性のある数十人の証人のリストを提出した。

そこには50人以上の名前が挙げられており、陪審員に自身の無実を訴える選択肢を維持しているホームズ自身も含まれている。また、セラノスに600万ドル以上を出資した建設業界の大富豪、ライリー・ベクテルや、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の元CEOのスー・デスモンド・ヘルマンもリストに入っている。

弁護団は、セラノスの技術を審査したメンバーにも接触しており、元FDA(食品医薬品局)のディレクターのアルベルト・グティエレスが証言を行う可能性もある。さらに共和党の元上院多数党院内総務のウィリアム・フリストや、ウェルズ・ファーゴの元CEOのリチャード・コヴァチェヴィッチの名もリストに含まれている。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の元記者で、ホームズの疑惑を暴いた著書「Bad Blood」で知られるジョン・カレイロゥ(John Carreyrou)は、「弁護団の戦略は明確だ。彼らは陪審員に、『これは魔女狩りだ』と主張するつもりだ」と述べた。

今回の裁判で検察側が用意した証人候補のリストは200人以上に及び、その中にはセラノスの取締役を務めたヘンリー・キッシンジャー元国務長官や、メディア王のルパート・マードックなども含まれていた。

ホームズの裁判は、8日に冒頭弁論が開始され、合計で3~4ヵ月間続くと予想されている。

現在37歳のホームズは、2010年から2016年にかけて、当時恋愛関係にあったセラノスの元COOのラメッシュ・バルワニと共に、投資家や医師、患者を騙す計画に関与した疑いで、合計12件の罪に問われている。有罪が確定した場合、彼女は最高20年の懲役と25万ドルの罰金に直面することになる。

ホームズは、2003年にスタンフォード大学を中退し、「少量の血液で200種類以上の血液検査を迅速かつ安価に出来る」というふれ込みで、医療ベンチャー企業セラノスを創業した。同社は一時、シリコンバレーで最も注目を集めるスタートアップとなり、評価額は90億ドル(当時のレートで約1兆円)まで跳ね上がった。

しかし、2015年になってセラノスの血液検査装置に、同社が主張する機能が無いことが発覚し、2018年9月に事業を閉鎖していた。

編集=上田裕資

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