新型コロナ、感染後も抗体ができない人は相当数?

Photo by Simon Dawson - Pool/Getty Images


もちろん、免疫によって新型コロナウイルスからどの程度守られているかを示すのは、抗体量だけではない。抗体がないことが必ずしも、まったく防御されていないことを示すとは限らない。

抗体が検出されなくても、免疫系では別の防御機能が働いている可能性があるだろう。ただ、抗体が確認されないことは、その人がよりハイリスクである可能性が高いことを示している。

新型コロナウイルスは感染しても無症状の人と、重症化する人、死亡する人がいる。症状が続く期間も、人によって大きく異なる。つまり、結果としてつくられる免疫によって守られる程度にも、人によって大幅な違いがあると考えることができる。CDCやその他の機関の公衆衛生の専門家たちが、すでに感染した人にもワクチン接種を推奨するのは、そのためだ。

感染によって誘導された抗体が、どの程度維持されるかが明確ではないことも、ワクチン接種を受けるべきもうひとつの理由だといえる。今日確認された抗体が、いつまで保たれるのかを明らかにすることは難しい。

接種に対する反応も、人によって異なるだろう。だが、ワクチンについては、数千人を対象にした臨床検査が行われている。研究者たちは感染によって得られた免疫よりも、ワクチンがもたらす防御システムについて、より良く理解できるはずだ。

編集=木内涼子

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