お部屋探しの“先”までサポート
──「KATATI」では、同性カップルの物件探しにおける課題に対して、どのようにアプローチしていますか。
REYAN:私たちは、「どこでも」「自分らしく」「つながる」の3つを柱に、様々なライフスタイルに合わせたお部屋を提案できるサービスを展開しています。
「どこでも」というのは、あえて店舗を持たず、カフェやオンラインなど好きな場所で相談できること(完全予約制)。これはLivmoのコンセプトでもあります。通常なら、住みたい街の不動産屋に行って物件を探す必要がありますが、当社ではエリアを決めずにお部屋探しができます。現在、物件の取り扱いは東京・埼玉・神奈川・千葉のみですが、今後全国に広げていくつもりです。
そして「自分らしく」は、セクシュアリティや戸籍・性別にとらわれずにお部屋探しができる環境のこと。KATATIのスタッフは全員LGBTQもしくはアライなので、カミングアウトのハードルも下がり、安心して相談できます。
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最後は「コミュニティ」ですね。私たちは、KATATIとお客さまとのつながりを「お部屋探し」だけで終わりたくないと考えています。人がつながることで暮らしが豊かになったり、人間関係が豊かになったり、そういうことってすごくステキだと思うんです。
特にLGBTQの方に関しては、コミュニティを求めている方も多いと感じます。なので、地方から上京してきた方が、お部屋探しをした後に一人ぼっちになったり、寂しい思いをしたりすることがないように、集まれる場所を提供したいと思っています。住むだけじゃなくて、住んだ後で友だちができたり、恋人を探せたり、そういった場所を提供できる不動産屋って今までなかったので、「住む」で終わらずに「つながる」不動産屋というコンセプトにしています。
ただ、コロナの影響でまだ実現できていません。本当は、パーティーを開催したり、新宿2丁目ツアーをしたり、ということを想定していました。このような状況下なので、オンラインでできることを模索しています。
──Livmoではシェアハウス事業も展開されています。「KATATI」でもシェアハウスの構想はありますか。
REYAN:はい。「カタチハウス」というシェアハウスの構想があります。シェアハウスであれば初めから友だちができるので、一人じゃない環境下にいられるし、セーフティーゾーンのようになればと思っています。
ただ、ひとつの物件にLGBTQが集まっている、と噂が立てば差別や偏見の目を向けられる可能性もあるので、慎重に進めたいですね。