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Westend61 / Getty Images

持って生まれた才能など存在しない──。こう言われると、否定したくなる人もいるだろう。メディアでは「神童」がこぞって持ち上げられているし、優秀な人には生まれ持った才能があると思われがちだ。しかし他の多くのものと同様、真実は人が思うよりもずっと面白味のないものだ。

スポーツを楽々とこなす身体能力や、美しい芸術、周囲にインスピレーションを与えるリーダーシップといった「才能」の裏には、多くの時間をかけて培った関連スキルがある。それは、交渉においても同じだ。では交渉の達人になるためにはどうすればよいのだろう?

マギル大学経営学部のジャンニコラ・レイト助教は組織行動学が専門だが、交渉に強い関心を持ち、現在教えている内容は主に交渉に関するものだ。レイトは、交渉を非常に大きなストレスと考える人が多いことは認識しているが、準備をしておけば誰もがより良い成果を上げることができると考えている。

交渉のストレスの理解と制御


交渉はありふれたものだが、多くの人は非常に神経質になる。働く人の約40%が昇給を要求するという統計があり、交渉は日常的に行われているものだ。だが、これは裏を返せば半分以上の人が昇給を求めようとしないことも示している。その理由はおそらく、交渉を恐れているからだろう。

しかし、交渉を避ける方がおそらくまずい。レイトは「交渉を避けると後悔するという研究結果がある。対立や議論を避けることで何かを勝ち取ることはできない。向き合うことが必要だ」と述べた。

また皮肉にも、交渉を避ける人は損をしていることが多い。「大半のケースでは、要求さえすれば欲しいものが得られる。緊張しているように見えても問題ない。人は、交渉で緊張する人を見ることに慣れている。交渉のプロのように見えなくても大丈夫だ。とにかく、要求をしてみること」(レイト)

むしろ、緊張していることがメリットになるかもしれない。あなたは自分のニーズを満たそうとしており、偽りのない姿勢で交渉に臨んでいることを示せる。

編集=遠藤宗生

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