求職活動がうまくいかない場合に自問すべき5つのこと

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私はファッション分野の役員から次のような質問を受けた。

「経験豊富なのになぜ良い仕事を見つけられないのでしょう? 主に一つの業界のみで働いてきた中年の創業者として、価値がないのではないかという恐怖を確実に感じています」

求職活動に関するこの質問はファッション分野で働く人からのものだが、私は他の業界からも似たような質問を受ける。年齢差別は、キャリアの中盤から後半に当たる求職活動者の多くが恐れているものだ。

起業する立場から従業員の立場への移行が難しいのは確かだ。将来の雇用主候補は、あなたが本当にその変化を望んでいるのか(また可能なのか)を疑問に思うだろう。一つの業界で多くの経験を積んでいることに固定観念を持たれるのではないかと考えるのは当然だ。

とはいえ、求職活動がうまく行かない具体的な理由は確実には分からない。年齢差別やキャリアの変化、専門分野が狭すぎること、こうした理由の組み合わせや、あるいは全く違う理由などが考えられる。

しかしさらに重要なことは、この質問者の具体的な懸念が他者からの認識(歳を取り過ぎている、従業員ではなく創業者、一つの業界でしか働いたことがない)だという点だ。そうではなく、自分が制御できることに注目しよう。

ここでは、求職活動がうまくいかないときに自問すべき5つのことを紹介する。

1. 求職活動の取り組みに一貫性があるか

一貫した取り組みとは、1週間だけ集中的に活動してその後は長い間何もしないのではなく、週単位で求職活動を行うことを意味する。また、1~3つの仕事で採用の見込みがある場合でも求職活動を続けることが必要だ。面接の最終段階でも、会社が戦略を変えたり社内の人を採用したり、予算を他の空きポジションに回すことを決めたりしたことで欠員がなくなる可能性もある。

一貫性を測るもう一つの指標に、さまざまな種類の求職活動に継続的に取り組むことがある。マーケティングツール(リンクトインのプロフィールや履歴書など)の更新や、企業や業界ニュース、市場のトレンドに関する調査、人脈構築や維持などだ。

履歴書を何度も見直す一方、実際に外に出て人脈構築に取り組まないなど、一つの分野のみに集中してしまう求職者が非常に多い。あるいは既に知り合いの人と交流するだけで、新たな人脈を作ろうとしていないかもしれない。さまざまな活動を継続し、求職活動の全ての側面を網羅すること。

2. 正しい仕事を選んでいるか

目指している役割の責任レベルや範囲があなたが明確に対応できるものであれば、その仕事はあなたの経歴に適していると言える。また、会社の規模や種類(スタートアップや老舗企業、転換期と成長期など)にも合致した人材であることを証明する必要がある。
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翻訳・編集=出田静

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