土壌サンプルを郵送して検査を受ける
「DNA塩基配列決定法を用いて農家や食品生産者の作業を改善できることは素晴らしいことだ」とFathiehは話す。
現在、バイオーム社は2種類のサービスを提供している。1つは「BeCrop」で、ユーザーが専用テストキットに土壌を入れて送付すると、同社が土壌に生息する微生物を検査してレポートを返送する。レポートには、土壌の健康度や潜在的な病害リスク、微生物の構成が含まれる。「我々は顧客に対し、“土壌の自然な生物的活動のうち、植物の成長に有益なものを把握し、それを用いて植物の成長を促進しましょう”と提案している。それを実践するための最初のステップは、土壌を解析して変化させることだ」とFerreroは話す。
バイオーム社は、この技術のライセンス提供を開始し、企業が現地でテストできるようにした。もう1つのサービスである「Gheom」は、土壌が異なる肥料や化学品にどのように反応するかを分析し、農家が効果のあるものとそうでないものを把握できるようにしている。
バイオーム社の技術は、農家がコストを削減したり、収穫高を増やすためだけのものではない。現状の農業は急速に拡大する世界人口に対応できず、食糧不足に陥ることが危惧されており、Ferreroは、この問題の解決に一役買いたいと考えている。
「我々は、農業が食料を供給し、より大きな責任を担い、よりスマートに栽培することを支援し、活動の規模を拡大していきたい」とFerreroは話した。