また、英国で今年1月までの1年間に感染した子ども510人について調査した結果では、入院した子供はわずか4.3%だった。ただ、このうち94.9%の子どもたちに、少なくとも4つの症状が続いていたという。その期間は、平均8.2カ月。報告された症状は、前述の身体的な症状のほか、集中力の欠如や短期記憶障害などだった。
親はどう備えるべきか
子どもが感染し、後遺症に苦しむことは、親にとっては恐ろしいことだ。現時点では、後遺症についてもワクチンについても、明らかになっていないことが多い。
また、デルタ株によって感染者が急増する中、ワクチン接種を完了しても感染する「ブレイクスルー感染」の例が、数多く報告されるようになっている。こうした場合にも、感染すればほかの人にうつしたり、後遺症に苦しんだりすることになる可能性がある。
ただ、それでもワクチンは、親たちに安心感を与えるものになると考えられる。ある査読前の調査結果では、後遺症が出たのは接種完了者の1.2%だった一方、未接種では10%を超えていたという。
予備的データではあるものの、後遺症のリスクはワクチンによって大幅に低下すると考えることができる。また、親たちが接種を受けることで、家庭内での子どもへの感染リスクを小さくすることもできる。
その他、マスクの着用によって学校内での感染を減らせることが、複数の調査結果によって示されている。