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2021.09.07

Z世代がけん引する高級品リセール 「ザ・リアルリアル」最新報告

(C)The RealReal


ザ・リアルリアルでマーチャンダイジングの上級ディレクターを務めるマヤンク・ハジェラは「パンデミックが始まってからは価値の高い商品の購入量が増加し、それが今年に入って加速している。これにより、高級品に対する認識が持続的に変化していることが示唆されている」と述べた。

「若者世代は暗号通貨や非代替性トークン(NFT)など新たな投資の形を活用し、今度は着用後も大きな利益をもたらす高級品に目をつけている」(ハジェラ)

ハンドバッグは、過去2年間で新たな賢い投資手段となった。Z世代とミレニアル世代の間でヴィンテージものへの関心が高まっていることから、人気のヴィンテージもののハンドバッグはより新しい商品の値段をはるかに超える速度で上昇している。

リセールのみが手に入れる手段


メンズウエアは変曲点に達し、ストリートウエアはその根源へと回帰している。ザ・リアルリアルでスニーカーとストリートウエアの専門家を務めるショーン・コンウェイは、「ストリートウエアを求める人は、ポロ・ラルフローレンやトミー・ヒルフィガー、ノーティカの90年代の影響を想起させるプレッピーな美学の再興に強い関心を寄せている」と説明した。

また男性は、日本のデザイナーにも強い関心を示している。ザ・リアルリアルでヴィンテージのマスター鑑定士を務めるドミニク・ハラスは「日本のブランドが国際的に手に入りやすくなっていることや、セレブによる着用、シュプリームとヨウジヤマモトなどのコラボレーションにより、日本のブランドによるメンズウエアのヴィンテージ需要が伸びている」と指摘した。

「こうしたデザイナーらは、80年代から2000年代前半の動きを率いたリーダーで、一般的なトレンドとは合わない前衛的なものを作り出していた」とハラス。「ニーズがあるも現在はもう生産されていないブランドの多くは、リセールのみが作品を手に入れる唯一の方法だ」

翻訳・編集=出田静

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