著名アナリストのミンチー・クオは、先日の投資家向けメモで、iPhone 13シリーズに低軌道(LEO)衛星通信に対応するハードウェアが搭載され、LTEや5Gの電波が届かない地域でも通話やメッセージの送信が可能になると予測した。その後、ブルームバーグのマーク・ガーマン記者もこの情報を確認したが、彼は重要な注意点を付け加えた。
クオによると、アップルはすでにiPhone 13シリーズに搭載されることが確認されているクアルコムのX60モデムをカスタマイズして、衛星通信に対応させるという。これにより、iPhone 13は、モバイルデータ通信網が利用できない場合に、通信衛星とダイレクトに接続できるという。
アップルはLEO衛星通信への注力を進めており、最終的にはAR(拡張現実)ヘッドセットやアップルカー、スマートホーム製品に組み込む計画だとクオは述べている。
その後、ブルームバーグのガーマンもこの情報を確認したが、アップルのLEO衛星通信には2つの重要な制限があると述べた。その1つは、この通信がメッセージアプリで緊急メッセージを送信する場合にのみ利用可能になるという点だ。これらのメッセージは、飛行機の墜落や船の沈没などの重大な事件を報告する場合に利用可能になるという。
もう1つは、この機能が今年の最新モデルのiPhoneの発売時には間に合わず、2022年から有効化される可能性が高いというものだ。
しかし、たとえ制限があったとしても、これは非常にエキサイティングなニュースだ。アップルウォッチは、人命救助に貢献したことで多くの賞賛を受けてきたが、iPhone 13もその流れに続くのかもしれない。アップルウォッチのヘルス関連機能は、大きな差別化要因であり、数多くの前向きな話題をメディアに提供してきた。
さらに、今回のニュースが新型モデルの発表の直前になって報じられたことも、大きな意味を持つ。iPhone 13には、超大型の新しいカメラや大容量のバッテリー、より速い充電、次世代のWiFi、より小さなノッチなどのアップデートが加わる見通しで、Proシリーズには5Gミリ波のサポートの拡大や、120HzのProMotionディスプレイ、大容量のストレージも期待されている。
ここに緊急時の衛星通信が追加された場合、多くの人々を驚かせることは確実だ。さらに、iPhone 13の発表が間近に迫る中で、この情報によって多くのユーザーが、価格のさらなる上昇を受け入れることにつながるかもしれない。