ビジネス

2021.09.05

睡眠に特化したベンチャーキャピタル「Supermoon Capital」が始動

スーパームーン・キャピタルの3人の設立者 左からPat Connolly、Grayson Judge、Mike Masterson(C)Supermoon Capital


睡眠やナイトマーケットに関連する製品やサービスは、ベッドやシーツから医療診断や睡眠時無呼吸低呼吸症候群の治療まで幅広い。このため、スーパームーンはあらゆるセクターを投資対象としている。同社は、睡眠障害を解決するAIや民間企業が開発したテクノロジーにも関心を示し、これまで6社に出資している。

コロナ禍の追い風


その内の1社であるテルアビブ本拠のClair Labsは、患者の睡眠をリモートでモニタリングできるデバイスを開発した。もう1社のEnsoDataは、ウィスコンシン州マディソンに本拠を置き、AIを使って睡眠時無呼吸低呼吸症候群の治療を行っている。

「我々ならではの強みや提供価値を構築できたことにとても興奮している。他のファンドも睡眠関連ビジネスを有望な投資先と考え始めており、我々は彼らにとって共同出資者として魅力ある存在になっている」とMastersonは話す。

スーパームーンが出資するEnsoDataの共同創業者兼CEO、Chris Fernandezは、睡眠に関する専門性を有するファンドから支援を受けられることに興奮しているという。

「睡眠に特化したベンチャーキャピタルが存在する意味は非常に大きく、我々のビジネスの可能性が大きいことの証明にもなる。我々もスーパームーンも、睡眠が人間の健康や病気に及ぼす影響を明らかにする作業を開始したばかりだ」とFernandezは話す。

コロナ禍で、睡眠がもたらす免疫力を高める効果に注目が集まっている。こうした追い風もあり、スーパームーンのチームは、ナイトマーケットが今後ますます拡大を続けると考えている。コノリーによると、同社はこれまで世界中で数百社を投資対象として精査してきたという。

これからは睡眠の質を高めるビジネスに多額の資金が流れ込むとJudgeは考えている。「我々は、慢性的に疲労している世界を修復し、生活の質を高めていきたい」とJudgeは語った。

編集=上田裕資

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