スパイク・リー、9・11陰謀説支持の発言が物議 新作の宣伝で

米著名映画監督のスパイク・リー(Getty Images)


専門家らは、鉄を溶かさずともビルを崩壊させることはできると指摘している。飛行機の突入はおそらく、建物に相当な損傷を与えたはずだ。それでもなぜかこの陰謀説はなかなか消えなかった。多くのファンを持つ著名文化人のリーが同時多発テロの陰謀論者とみられることに対し、ネット上では落胆と嘲笑が入り混じった反応が生まれた。

リーが作品に陰謀説を含めたのはこれが初めてではない。ハリケーン「カトリーナ」を題材としたドキュメンタリー作品『When the Levees Broke』(2006年)でも、根拠のない陰謀説をいくつか取り上げたことで批判された。

ただ、『When the Levees Broke』と『NYC Epicenters 9/11-2021 1/2』はいずれも、少々の物議を醸したものの、批評家や視聴者から広く賞賛されており、内容は陰謀説に偏ったものではない。

NYタイムズのインタビューでリーは、内容をどう判断するかは見る人次第だと語った。しかし一方で、新型ウイルスワクチンに関する陰謀説や、大統領選が「盗まれた」としたトランプ前大統領の主張に関してはなぜ「自分で意見を決めるように」とは言わないのか、と問われると、「人がどのような考えを持つかは、変えられないものだ」と反論した。

編集=遠藤宗生

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事