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「ワーケーション・ホテルワークのカオスマップ2021版」(Otell)

総務省によれば、企業のテレワーク実施率は、新型コロナウイルス緊急事態宣言1回目で17.6%(令和2年3月2〜8日)から56.4%(同5月28日〜6月9日)へ上昇し、一度は下がったものの、2回目の緊急事態宣言時(同3月1〜8日)には38.4%へ再上昇した。またテレワークが制度化されている企業は大企業で53.8%、中小企業で23.7%という。

同時に聞かれるようになったのが、「ワーケーション」や「ホテルワーク」といった言葉だ。オフィス以外のさまざまな場所で仕事をすることを指す「ノマドワーク」という言葉が生まれて数年、とりまく風景はますます多彩になっている。

ワーケーションとホテルワークの定義


そもそも、「ワーケーション」と「ホテルワーク」はどう違うのだろうか。

「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語であるワーケーションは、テレワークを活用し、ホテル、リゾート地、温泉地などで働きながら、滞在先で余暇を楽しむことを指す。

一方、ホテルワークは、その言葉通りホテルに宿泊しながら仕事をすることを意味している。必ずしもリゾートや温泉地で働き、余暇もそこで過ごすことではなく、シンプルに、自宅やオフィスとは違う環境であるホテルで仕事をすることだ。近場のカフェや図書館ではなく、非日常感、贅沢感があるホテルに宿泊してというところが、従来のノマドワークとは違うところだろう。


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増える「仕事メインのワーケーション」需要


増えるホテルワーカーのために誕生した、1週間のホテルワークが予約できるサイトに「Otell(オーテル)」がある。このオーテルが2021年6月に実施したアンケート調査からは、休暇の合間に仕事に取り組む「休暇をメインとしたワーケーション」だけではなく、環境を変えて通常通り仕事をする「仕事をメインとしたワーケーション」を希望する人が増えていることが明らかになっている。

日本ワーケーション協会が公認する「ワーケーションコンシェルジュ」の千葉憲子氏は、ワーケーションやホテルワークに注目が集まり、国内でも多くのサービスが立ち上がっている一方、それを利用するユーザーの目的やタイプはさまざまで、自分に合ったサービスがなかなか見つけにくい状況がある、と指摘する。

そんな中、オーテルを運営するガイアックスは、ワーケーションに取り組む国内企業とそのサービスの把握を目的に、「ワーケーション・ホテルワークのカオスマップ2021版」を公開した。


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「カオスマップ」とは、いわゆる業界地図。特定の業界に絞ってサービスや商品を提供する事業者をカテゴライズしたもので、場合によっては情報量が多く、混沌とした(カオスな)見た目になることもあることから命名された、和製英語だ。

このカオスマップでは、51のサービスを「個人向けプラットフォーム」、「法人向け」、「ホテルグループ提供」、「スポット」、「旅行会社提供」、「デイユース」、「プログラム提供」の7カテゴリーに分けて見える化。ユーザーが、自身の理想とする働き方や余暇の過ごし方を元にワーケーション・ホテルワーク先を探せるようにとの意図で作られている。

「ワーケーション・ホテルワークのカオスマップ」の作成にも携わった先の千葉氏は次のように話す。

「業界におけるサービスの整理、理解が広まればと思い、カオスマップを公開しました。ぜひ、これを機にワーケーションやホテルワークに興味を持って、利用に一歩踏み出す方が増えればうれしいです」

もはや「フリーランスの専売」ではない


オーテルは、サービス開始から4カ月で会員登録3000名程度を達成している。運営会社ガイアックスは、ワーケーションにまつわる、「フリーランスの様な自由な働き方の人しか利用できない」イメージを変えることを目指しているという。

今後は、ワーケーション検索サイトとしてだけではなく、そこに独自の付加価値をつけ、「自分の働き方を大切にする」層にアプローチしていくそうだ。

編集=石井節子/島田早紀 

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