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2021.08.28 08:30

アップルが米デベロッパとの訴訟に出した「大胆な和解案」とは


その他のApp Storeのアップデートに関連するトピックスを確認しておこう。
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App Storeから購入できる有料アプリ、アプリ内課金やサブスクリプション料金の価格は現在の100以下の種類に収まっている。2022年末までにはそのバラエティが500以上に拡大される。開発者には商品やサービスの価格設定に自由度が増すことで、より戦略的な価格設定が打ち出しやすくなる。ユーザーにとってもまた、より安価で質の高いサービスに出会える機会が増すことになるかもしれない。



米国内に1億ドルの支援基金設立


アップルは1億ドルの小規模開発者支援基金を設立することも同日に発表した。本件は米国内のデベロッパ向けに限定した施策であり、特にパンデミックの影響を受ける小規模開発者を支援することを目的としている。内容はApple Developer Programに登録を済ませている開発者を対象に250ドルから上限3万ドルの範囲で支援金を提供するというもの。米国以外の地域で同様の支援基金を設立するかは今のところ言及されていない。
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ほかにも「App Store Small Business Program」として本年初からスタートした小規模開発者の支援策も、今後少なくとも3年間は現行の形のまま継続する。年間収益が100万ドル(約1億円)以内の開発者に対するApp Storeの手数料率は15%に削減される。同様にApp Storeの検索機能についても、現状の通り高品位なアプリを公平に探せるシステムを今後3年間は最低限維持することをアップルは和解案に盛り込んだ。

現在アップルのWebサイトには審査を経て却下されたアプリの数、無効化されたユーザーとデベロッパのアカウントの数が公開されている。このデータを参照したうえで開発者がアップルに対して異議を申し立てることができる仕組みも維持する。

2008年に約500本のアプリを揃えてローンチしたApp Storeは今年で13年を迎えた。現在App Storeには227の国と地域に拠点を構える3000万以上のデベロッパが集い、180万以上のアプリがプラットフォームから配信されている。アップルが発表した今回のアップデートを、デベロッパがビジネス拡大の機会として今後どのように活用していくのか、動向に注目する必要がありそうだ。

連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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文=山本 敦

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