緊急事態に際した人たちに宿泊先をあっせんする非営利団体「Airbnb.org」を通じて実施する。Airbnb.orgはこれまでに、自然災害によって避難を余儀なくされた被災者や、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)のさなかに最前線で戦った医療従事者らに宿泊場所を用意した実績がある。
Airbnb.orgによると、移住支援機関やパートナーと協力して必要に応じて取り組みを調整していく方針だ。また「ニーズは非常に大きい」として、世界のビジネス界の賛同企業にも、アフガン難民への緊急支援に参加するよう呼びかけている。
Airbnbの共同創業者であるブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)は「何万人ものアフガン難民が世界各地に移住しようとするなか、どこに滞在するかは新しい生活の最初の章になる」と指摘。2万人の難民のために「Airbnbコミュニティーが休息と再出発のための安全な場所を提供するだけでなく、温かく迎え入れてくれることを願う」と述べている。
Airbnb.orgは最近、国際救済委員会(IRC)やユダヤ移民援助協会(HIAS)、チャーチ・ワールド・サービス(CWS)など、ほかの著名な慈善団体に緊急資金を提供し、「到着したアフガン難民最大1000人に対して、Airbnbのプラットフォームを介して一時滞在先を提供する」取り組みを支援した。これまでに、パートナー側と協力して、難民165人を米国に到着後すぐに安全な滞在先に移したという。
IRCのデビッド・ミリバンド委員長は、米国へのアフガン人の受け入れや移住では「利用できる住まいが緊急に必要で不可欠だ」とし、Airbnbの支援に謝意を示している。
ただ、Airbnbも米国も、善意による取り組みを進める一方で、タリバン関係者やテロリストを不用意に米国へ招き入れないよう注意する必要もある。残念ながら、わたしたちはこれまで、タリバンやそのほかのテロ組織が残虐行為を犯すのを目にしてきたからだ。
米国は公平で公正な国であり、苦難に直面した人たちを温かく迎え入れてきた。しかし、わたしたちに危害を加えようとする人たちを見逃すわけにはいかない。Airbnbの活動はすばらしいものだが、わたしたちは寛大さや思いやりを示すだけでなく、警戒や注意も怠ってはならない。