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2021.08.29 07:30

D1ブランズが資金調達、高まるアマゾンアグリゲーターへの投資熱

Photo by Emanuele Cremaschi/Getty Images


D1は、パンデミックのさなかに急速に発展したこの分野のなかでは後発組だ。Eコマースデータ企業のマーケットプレイス・パルスによると、2020年4月以降、アマゾンで成功したブランドの買収をおこなう企業のうち少なくとも69社が、合計で70億ドル以上の資金を獲得した。アマゾン専門のエージェンシーであるジャングルスカウトによると、2020年のアマゾンの純売上高3860億ドルのうち、54%以上がサードパーティセラーによるものだ。
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この分野の最大手は間違いなくセラシオで、2018年の創業以来、約20億ドルの資金を調達している。ブルームバーグは2021年6月、同社が元シティグループ幹部のマイケル・クラインが設立した特別買収目的会社(SPAC)、チャーチル・キャピタルVとの合併による株式公開に向けて交渉中であると報じた。

また、クランチベースによると、ボストンに拠点を置くアグリゲーターであるパーチ(Perch)は、2021年5月に投資家から7億7500万ドルの資金を獲得し、消費財販売企業のシリーズA調達額としては史上最高を記録した。

その他のアマゾンアグリゲーターとしては、マイアミを拠点とするユニブランズ(Unybrands)が、7月に3億ドルの成長資金を獲得。シューマ・ブランズ(Suma Brands)は8月上旬に1億5000万ドルの投資を受けている。
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クロスビーム・ベンチャー・パートナーズの投資家であるサキブ・ジャマル(Sakib Jamal)は、「この分野には複数のユニコーンが誕生する余地があり、だからこそこれほど多くの資金が流れ込んでいる」と言う。

D1の創業者であるマラスとウスマンは、アマゾンの現場における経験が、競争の激しいこの分野における自分たちの強みだと考えている。ウスマンは駆け出しの頃に、家族がアマゾンのサードパーティ事業を始めたことにヒントを得て、地元のCVSドラッグストアでカシューナッツを棚ごと買い占め、アマゾンで販売したことがある。包装やラベルの製作コストで利益は出なかったが、この経験から、オンラインマーケットプレイスで販売するプライベートブランド製品をうまく作る方法を学んだと、彼は言う。

D1は、今回調達した資金で、さらなるブランドの買収、海外の新規市場への進出、採用拡大を計画している(なお、今回調達した資金はデット[借入など]とエクイティ[新株発行など]の混合だが、マラスとウスマンによれば、「大部分が」借入だという)。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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