この分野では、オンラインマーケットプレイスにおけるサードパーティセラーの成功を利用しようとするスタートアップがますます乱立しつつあり、最新の大型投資に注目が集まっている。
今回のラウンドでは、コーベンチャー(CoVenture)とクロスビーム・ベンチャー・パートナーズ(Crossbeam Venture Partners)が中心となり、ID8が追加投資をおこなった。D1ブランズは評価額や売上高を公表していないが、共同CEOで共同創業者のヤズ・マラス(Yaz Malas)によると、同社は利益をあげており、年末までに1億ドルの売上を達成する見通しだ。
ピッチブックによると、D1のライバルであるセラシオは、現在までに20億ドルを調達しており、2020年の売上は5億ドル、評価額は約40億ドルとなっている。
D1は、サードパーティのプライベートブランドやD2C(Direct-to-consumer)ブランドを購入し、それをアマゾンやイーベイなどの大規模オンラインマーケットプレイスで販売する、いくつかの企業のひとつだ。D1は現在、アート&クラフト用品を展開するMozArtから、ヘアカット用ハサミのエクイノックスまで、20以上のブランドを傘下にもつ。後者は、D1の共同創業者モハマド・ウスマン(Mohammad Usman)が立ち上げたフラッグシップブランドだ。
2020年9月にウスマンと共同でD1を創業したマラスは、「パンデミックの影響で、アマゾンマーケットプレイスでの売上が倍増する企業が増え、同時にアマゾンアグリゲーターのエコシステムが急成長した」と述べる。「同時多発的に状況が急変したなかで、我々はアグリゲーターのひとつとして、多くのチャンスを手にする恩恵にあずかった」