スタンフォードの研究所が導き出した「先延ばし癖を絶つ方法」

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ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー、ウォール・ストリート・ジャーナルベストセラー、USAトゥデイベストセラーなど数々の著名なリストに名を載せている、いま最も話題の世界的書『習慣超大全──スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法』(BJ・フォッグ著、須川綾子訳、ダイヤモンド社刊)。

スタンフォード大学の行動科学者であり、スタンフォード大学行動デザイン研究所の創設者兼所長が20年かけて開発した「究極の行動メソッド」で、同書に書かれた行動モデルを理解し活用すれば、「いい習慣を続ける」ことも、「悪い習慣をやめる」のも自由自在になるという。

しかも同書で紹介されている方法は、簡単かつすぐに実践することができ、その効果は雪だるま式に膨らんでいく。

以下、ダイヤモンド・オンラインからの転載で、同書から「先延ばし」に関して書かれた箇所を一部抜粋してお届けする。自分自身を「いつも先延ばししてしまうダメなやつだ」と考える人も、同書を読むことで変化するきっかけを掴めるはずだ。


「初めの一歩」という行動戦略


少し前、私は経過観察のため、口腔外科に予約の電話をしなければならなかった。楽しいことではないので、難しい行動でもないのに先延ばしにしていた。

これは、先延ばしにするのはばかげていると思いつつも避けてしまうことの典型的な例だ。

先延ばしについて忘れてはならないのは、実際の難しさに負けず劣らず、難しいと「感じる」だけでも障害になるということだ。

しかも義務を果たさずにいると、頭の中でそれが肥大化し、ますます難しく思えてくる。

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私は深い穴にはまり込む前に、「初めの一歩」を試すことにした。医師の電話番号を付箋に書き、電話に貼りつけるのだ(注:「初めの一歩」とは、本書で「習慣を簡単にする方法」の1つとして紹介されている「その行動のいちばん最初のごく小さな行動だけをする」という戦略)。

私は「番号を書くだけでいい」と自分に言い聞かせ、実行した。

レベルを下げたことで、私は頭を切り替えることができた。

番号を書くのは怖いことではない。それなら簡単にできる。

いざ書いてみると、私はすべての行動の完了に向け、すでに一歩踏み出した状態にあった。

そこで私はスマホを手に取り、医師の番号を押したのである。

あなたもこうした気の進まない課題をいくつも抱え、日々気にしているのではないだろうか?

そんな状態は精神的な疲れにもつながる。

どんなに小さくてもいいから「初めの一歩」を踏み出せば、私たちの脳が大好きな、勢いを得たという感覚が生まれる。小さな作業を完了すれば自信になり、それが行動を最後まで実行するモチベーションを高めることにもなる。

(本原稿は『習慣超大全──スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法』<BJ・フォッグ著、須川綾子訳>からの抜粋です)
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