感染対策としての「換気」 正しい目安や、窓が開かないビルで行う方法

換気の重要性

全国的な感染拡大に歯止めがかからないなか、いま一度意識して行いたい感染対策を、PANDAIDのグラフィックと共にお伝えする。


換気を行うべき理由


新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の「新型コロナウイルス感染症対策の見解」(令和2年3月9日及び3月19日公表)によると、これまで集団感染が確認された場所で共通するのは、1. 換気の悪い密閉空間、2. 多くの人が密集していた、3. 近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われたという3つの条件が同時に重なった場合であるとしています。

密閉された近距離ではマイクロ飛沫と呼ばれるごく微小な飛沫を介した感染も懸念されています。また、埃っぽい環境は喉や気管支に負担をかけてしまい、感染リスクを高めてしまう恐れがあります。

太刀川英輔

なるべくこまめに換気を行うことで、こうした懸念を少しでも低下させることができます。換気の効果の程度はいまだ研究中ではありますが、換気にはお金がかからず、目立った悪影響もないことから、職場や一般家庭でもこまめな換気を行うとよいでしょう。

(参考:商業施設等における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について 厚生労働省 令和2年3月30日)

fenetre

換気の方法と目安


換気

・換気回数(部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数)を、毎時2回以上(30分に1回以上、数分間程度、窓を全開する)

・単に窓を開けるのではなく、最低2カ所の窓を開けて空気の流れを作る

・窓が一つしかない場合は、ドアを開ける

・換気扇でもOK

・たまに強く換気するより、こまめに換気。常時換気が理想。

・「できる範囲で無理なくやる」のが重要

(参考:厚生労働省~ 商業施設等の管理権原者の皆さまへ ~「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

窓の開かないビルの換気状態はどう確認する?


厚生労働省は、窓が開かないようなビルであっても、建築物衛生法の基準を満たしていれば、今回のウイルスに関して推奨される換気はできているという判断になるとしています。

ビル管理人

テナントとしてこのようなビルに入居している場合、建物のオーナーや、ビルの管理会社等に、基準が満たされているかを確認することも、いまできることの一つかもしれません。

(参考:厚生労働省 商業施設等における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について


この記事はPANDAIDからの転載です。

連載:パンデミックから命をまもるために
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文=MINAKO OKABE from 8thCAL Inc. イラスト=Name デザイン=Name

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