移民分野で活動する非政府組織(NGO)イミグレーション・ハブ(Immigration Hub)は、次のような声明を出した。
「アフガニスタンの状況は簡単に解決できるものではなく、まして見ているだけなど容易ではない。しかし、米国に避難し安全を確保する機会とその緊急の道筋を提示されるべきアフガニスタン人の女性や子ども、弱い立場にある多くの家族、LGBTQ+(性的少数者)など少数派の人たちが存在することは分かっている。
「アフガニスタンとハイチの人々は、現在非常に差し迫った状況下で、世界で最も強力な国に居場所を求めている。米国のコミュニティーは、独裁者や飢饉(ききん)、その他危険な状況から安全を模索し逃げ出した人によりこれまで長きにわたり恩恵を受けてきた。移民や難民は米全土で、これまでずっと民主主義と経済の基盤となる柱として存在してきたし、これからもそうあり続ける」
米CNNテレビによると、元米海兵隊員でアフガニスタン戦争の退役軍人であるジェイク・ウッドは「私たちがわずか数カ月前でさえ、一緒働いていたアフガニスタンの支持者らに対する義務を果たしていなかったことは米国の完全性と名誉に対する汚点だ」と述べた。
ウッドはさらに「私たちには、こうした人に特別な移民ビザを発給する義務があり、カブールの米大使館従業員と同様安全を保証すべきだ」と続けた。
また、ジャーナリストも危険にさらされている。非営利団体(NPO)のジャーナリスト保護委員会(CPJ)は「米国は、アフガニスタンがタリバンの支配下に置かれる中、安全な国外退避の支援や緊急ビザの発給などアフガニスタン人ジャーナリストの安全を確保する取り組みを強化しなければならない」と指摘。「当委員会は、新たなタリバン政権の標的とされる可能性がある現地の数百人のジャーナリストや報道関係者の安全を深く憂慮している」と述べた。
ジャーナリスト保護委員会は、安全な場所に避難しようとする300人近くのジャーナリストを登録し、各ケースを審査したようだ。審査中の人はさらに数百人に上る。
カブール空港の治安状況の悪化により、ビザの申請プロセスを開始できる米国や第三国に渡航する便に搭乗できたのはほんの一部だ。危険が迫っているジャーナリストの大部分はいまだに身を隠している。