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とはいえ、企業が雇用条件としてワクチン接種を義務づけることは、法的に可能な模様だ。ただし、信仰や慢性疾患といった事情に対処する必要があり、一定の免除は設けられる。

米雇用機会均等委員会(EEOC)は、職場のワクチン接種義務化に関する疑問を解消するべく、指針を発表している。それによると、雇用主は新型コロナワクチンの接種を推奨または要請できるが、『障害をもつアメリカ人法(ADA)』、1964年公民権法第7編、またその他の職場関連の法律を順守しなくてはならない。

管理職の人々は、難しい判断を迫られている。仮に、ある従業員がワクチン接種を受けない、もしくは受けられないタイプに該当していても、他の従業員の健康に脅威を与えうる場合には、管理職の人間が解決策をひねり出さなくてはならない。

たとえば、適切な便宜を図って、その従業員を同僚から隔離することも可能だろう。しかし、そうしたやり方はあまり現実的ではないし、礼儀にも反する。ワクチン未接種の従業員に、リモートワークを要請するという手もあるだろう。

ともすれば、面倒で厄介な事態になる。たとえば、従業員がワクチン接種に不安を覚える妊婦だった場合はどうすればいいのだろうか。彼女に、仕事か健康かを選ばせたり、母子双方の幸福や安全を秤にかけたりするよう強いるのは不公平だ。

従業員のために決断を下す企業もある。従業員のワクチン接種を義務づける方針を打ち出す企業が、続々と現れているのだ。企業側は重大なリスクと責任に直面しており、厳しい方針を打ち出すのは当然だ。従業員の誰かが感染したり、感染を広げたりすれば、訴訟に発展する可能性もある。

雇用主がすでに決断を下したため、選択の余地がほとんどない労働者もいる。フェイスブック、グーグル、ツイッター、モルガン・スタンレー、CNN、ワシントン・ポスト、ユナイテッド航空、マイクロソフト、ウーバー、ネットフリックス、ドラッグストア大手ウォルグリーンズ、食肉加工大手タイソン・フーズ、ウォルマート、ウォルト・ディズニーは、従業員の一部か全員に対し、ワクチンを接種するよう通告した。

また、クアルトリクスの調査参加者の回答は、実生活での行動と一致しているとは限らない可能性がある。匿名の調査であれば、「ワクチン接種を強制されたら退職する」と回答するのは簡単だ。しかし現実問題としては、それほど単純ではない。

ホワイトカラー労働者がいきなり仕事を辞め、30万ドルを超える報酬パッケージを諦めたりするだろうか。同じことは、収入がそれより低い労働者にも当てはまる。最終的には辞めるかもしれないが、大きな決断だ。

それに、次なる仕事のために面接に行き、前職を辞めた理由を聞かれた場合を考えてほしい。将来の雇用主が、ワクチン接種を巡る意見の相違を理由に衝動的に辞めたという人間を採用してくれるだろうか。確率は五分五分と見ていいだろう。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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