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Halfpoint Images / Getty Images

米国は、政治を巡って分断されてしまった。どのような問題を取り上げても、ほぼ間違いなく、人々は敵と味方に分かれてしまう。このところ両者が議論を戦わせている争点は、職場でのワクチン接種義務化だ。

クラウドソフトウェア企業クアルトリクスは、新型コロナウイルスのワクチン接種について、労働者を対象にした調査を実施し、雇用主から接種を義務づけられた場合の対応を尋ねた。その結果を見れば、米国人のあいだに大きな溝が存在していることは明らかだ。

「雇用主からワクチン接種を強制されたら退職を検討する」と答えた人の割合は、およそ44%だった。一方、「雇用主がワクチン接種を義務づけないなら、現在の勤め先を退職することを検討する」という回答割合は、およそ38%だった。

現在、現役で働く少なくとも4つの世代間で、ワクチン接種を巡る意見の食い違いが見られる。「雇用主がワクチン接種を義務化しないなら退職を検討する」と回答した割合は、働くZ世代(1997年以降生まれ)の場合は50%近くに達した。一方、ミレニアル世代(1981~1996年生まれ)はほぼ40%、X世代(1965~1980年生まれ)は36%、ベビーブーマー世代(1946~1964年生まれ)はおよそ3分の1だった。

「職場でワクチン接種が義務化されない場合、退職を積極的に検討する」と回答した割合は、女性(32%)より男性(43%)のほうが、また、共和党支持者(27%)より民主党支持派(51%)のほうが目立って多くなっている。

業種別に見ると、テック分野で働く回答者の場合は半数を超えた(56%)。一方、小売店で働く回答者の場合は34%、政府機関で働く回答者の場合は21%だった。リベラル寄りの傾向が強いテック分野の労働者は、ワクチン接種の全面義務化に強い支持を示し、約4分の3が賛成すると答えている。

接種をするか否かは結局、個人が判断することだ。新型コロナウイルスを非常に恐れる人もいれば、それほど心配していない人もいる。自分の身体について上司に指図を受けたくないと考える人もいる。できるだけ安全な環境を求める従業員は、リスクを恐れない同僚から感染する不安がある、という懸念を口にする。

米食品医薬品局(FDA)は、緊急使用許可(Emergency Use Authorization:EUA)という制度を通じて、新型コロナワクチンを承認した。つまり、過去に承認されたワクチンとは異なり、新型コロナワクチンの場合は、接種が推奨されているだけで、打つか打たないかは完全に個人の自由なのだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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