ビジネス

2021.08.20

ジェフ・ベゾスが認めた学校向けアプリ「Saturn」のポテンシャル

Saturnの共同創設者マックス・バイロン(左)とディラン・ダイアモンド(右)


Saturnは8月10日、新たに3500万ドルを調達し、累計調達額が4400万ドルに達したと発表した。このラウンドを主導したのはGeneral CatalystとInsight Partners、Coatueで、他にジェフ・ベゾスのベンチャーキャピタルのBezos Expeditionsやマーク・ベニオフ、ダラ・コスロシャヒ、アシュトン・カッチャーらが参加した。

マネタイズは当面の間考えない


Saturnは、ユーザー数を開示していないが、現在数百の高校が学校のカレンダー共有や生徒へのメッセージの送信、宿題や課外活動のToDoリストの管理にこのアプリを用いている。しかし、同社はまだマネタイズができておらず、ユーザーを高校以外に拡大する計画もないという。

「様々なことに取り組んでいるが、マネタイズの優先度は高くないのが実情だ。現状ではリテンションやエンゲージメントを高めることに専念している」とバイロンは話す。

投資家は、Saturnが次世代の大手ソーシャルネットワークに育つことを期待しているが、その場合、マネタイズはまだ遥か先のことになるだろう。マーク・ザッカーバーグは2004年にフェイスブックを開始したが、2012年まで収益化を図ろうとしなかった。

「我々はツイッターがまだ30名規模の会社だったときに出資したが、どのように収益化するか見当がつかなかった。しかし、エンゲージメントが高く、実用性の高いプロダクトであれば、必要なときに収益化を図ることができるものだ」とInsight Partnersの共同創業者であるJerry Murdockは話した。

ニューヨークのソーホーに本拠を置くSaturnは、これまで調達した4400万ドルを30名の従業員に支払う給与や、新規の採用に充当する予定だ。「我々がパフォーマンスを強化し、問題なく数千校に導入できれば多くの仕事が待っているが、まずはこれまでの成功にとても興奮している」とダイアモンドは話した。

編集=上田裕資

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