ビジネス

2021.08.19

VIPたちを招いた会合で日本人が見たビリオネアたちの共通点とは

ブランソンはネッカー島を気に入り、約2000万円で購入。15年からここでGBBCを開催。



2019年に来日したティールと、楢崎(左)、櫻田謙悟SOMPOホールディングスグループCEO。

ティールが成功してきた要因を一つ挙げるとしたら何かと楢崎に聞くと、「彼はグッドリスナー」と言う。「ピーターは非常に繊細で、リチャード・ブランソンは開放的でチャーミング。人への接し方は異なるものの、成功者に共通するのは人とのコミュニケーション能力が非常に高い点です。単に高いだけでなく、自分が組むべき正しい相手を察知する力をもっていて、その相手に対して、言葉だけでなく雰囲気も含めて自分のことを理解させるだけの魅力を伝えることができるのです」

イーロン・マスクとスティーブ・ジャーベットソンの関係と同じである。

つまり、成功の条件とは「誰と組んで仕事をするか」だが、それ以上に自分がもつ能力と可能性を引き出せる「正しいパートナー」を察知できるかが重要なのだ。

そして自分のもつ魅力を伝えることができるか。オープンなブランソン、グッドリスナーのティール、猪突猛進のマスク。それぞれコミュニケーションの手法は異なれど、高いレベルで魅力を伝えきっているのである。多くの人は正しい相手と出会っていながら、実は見過ごしているのかもしれない。


ならさき・こういち◎1981年、三菱商事入社。シリコンバレー駐在後、米Lino、ACCESSなどを経て、2016年にSOMPOホールディングスCDO執行役員に。19年、パランティア・テクノロジーズ・ジャパンCEOに就任。

文=フォーブスジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.083 2021年7月号(2021/5/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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