ソフトウェアアップデートにより使えるようになる「自動車事故検出」。スマホが万が一の事故からユーザーを守る
自動車事故検出は、Pixelシリーズのユーザーがスマホを携行している状態で万一自動車事故に遭遇した場合、Pixelがモーションセンサーや周囲の音に基づいてこれを自動検知。デバイスの現在位置情報を把握して自動で110番/119番に通報して自動車事故に関連するデータを伝える。自動車事故に限定した機能なので、自転車やバイクによる事故はカバーされない。
日米限定販売の理由
グーグルはPixel 5a(5G)を北米と日本に限って発売する。その理由はPixel上位モデルの高機能を惜しみなく載せた廉価版として、2019年に発売した「Pixel 3a」が日本でもよく売れて、その勢いが昨年発売した4a、4a(5G)にまで持続したことから「日本からのフィードバックが特に多いため」とグーグルは説明している。日本以外では利用されることが少ないFeliCaを使ったタッチ決済機能をPixel 5a(5G)に載せたところにも、グーグルの意気込みが表れている。
加えて昨年から続くパンデミックの中、世界中で半導体部品の供給不足が続いていることと、物流ネットワークのダメージが回復しきれていないことから、グーグルとしても新製品を投入する「優良市場」を絞り込む必要があった。名前にあえて「5G」を残した背景には、比較的手頃な5万円台で購入できる5Gスマホであることを強くアピールする狙いがあるようだ。
Pixel 5a(5G)は前機種で既に高い完成度に到達しているカメラ機能とデザインを踏襲しつつ、防水対応やバッテリーの容量アップなど細かな点で使い勝手の向上を果たした。いまPixel 4a(5G)を使っているユーザーが買い換える必要はないと思うが、これから5Gスマホの購入を検討している方にはAndroid OSのアップデートをいち早く楽しめるスタンダード機として狙い目だと思う。
本体サイズの大きさが気になる方は6.0インチのPixel 5を選ぶ手もあるが、機能よりも価格の差が23000円も開いていることに躊躇するかもしれない。
秋に発売が予告されているGoogle Pixel 6シリーズの外観
グーグルは、秋に5Gスマホ「Google Pixel 6」と「Google Pixel 6 Pro」の発売を予告、外観も公開している。スペックや価格に関連する情報は明らかになっていないが、独自に設計開発するメインプロセッサが載る初めてのPixelシリーズのスマホになるようだ。
今のグーグルが持てる最先端のテクノロジーを詰め込んだフラグシップモデルとして、価格は少なくともPixel 5a(5G)よりも高くなることが見込まれる。AIやスマートデバイスの進化にもいち早く触れられるPixel 6シリーズと、価格も手頃な高機能5GスマホのPixel 5a(5G)という、品定めする側からも明快な選択ができると思う。
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