大坂はメンタル面の不調から5月の全仏オープンを棄権。記者会見に出席したのはそれ以来だった。
地元紙「シンシナティ・エンクワイアラー」のポール・ドーアティー記者から、ズームを通じて「あなたは、とくにこういった方式では、わたしたちに応対するのがあまり好きではない」、それでいて「メディアにとりあげられること」で利益も得ていると指摘された大坂は、「ふたつのバランスをどうとればよいのか、自分でもよくわからないんです」などと答えた。
別の記者との質疑に移ったあと、大坂はその質問に答えながら涙をぬぐっていた。司会者から休憩を勧められると、大坂は気持ちを落ち着かせるためか、4分ほどズームの画面から姿を消した。
席に戻ってきた大坂は、父親の出身地であるハイチで14日に起きた大地震に関するものなど、2、3の質問に答えた。
大坂はこれに先立ち、今大会の賞金をこの地震の救援に寄付する意向を示しており、会見では寄付は「関心を集めるために最初に思いついたことだった」と明かした。ハイチ当局によると、死者は16日までに少なくとも1419人にのぼっている。
大坂は昨年の全米オープンでは警察による暴力や人種差別に関心をもってもらうため、警察の暴力で亡くなったアフリカ系米国人の名前を入れた黒いマスクを着用してコートに向かった。