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辻:仲間がライバルという考え方は面白いですね。僕自身は仲間をライバルと思ったことはないかな。

僕の場合は、仲間は同じ船の乗組員というイメージです。辛い時も苦しいときも一緒で、同じゴールを目指して旅をする同士です。もともとは船も木の葉みたいな小さな船だったんだけど、成長とともに大きな船に乗り換えて、ここまで来たという感じですね。

だから、仲間を選ぶときには、僕は会社の進もうとしている方向と、本人の目指している方向が一致することを強く意識します。その方が、絶対にパワーが出る。

南さんは背中を預けられる人と表現しましたが、預けた背中から刺されると最悪じゃないですか(笑)。残念ながら、スタートアップは仲間割れが起きたりします。だから僕は、仲間を集める時に、絶対背中から刺さない人を誘いました。仲間を集める際は「人として信頼できる人なのか」を大事にしていますね。

成長し続ける組織をつくる「仲間選び」


辻:マネーフォワードは2012年に創業しましたが、そのメンバーはみんな、起業以前に一緒に働いたことのある人たちです。だって、パッと見ても人の内面は分からないじゃないですか。

もちろん、知り合いばかり仲間にできないので限界はありますが、マネーフォワードでは入社間もない人をいきなり執行役員に抜擢することはないんです。3カ月、半年と一緒に働いてみて、本当にフィットしているか見てから判断します。相互理解には時間をかけています。

南:ビジョナルの場合も、「Visional Way」という、会社のミッションやバリュー(価値観)を定めた憲法みたいなものがあって、採用においては、特にバリューフィットを大事にしています。「価値あることを、正しくやろう」「お客様の本質的課題解決」「事業づくりは、仲間づくり」といった5つのバリューを定めているのですが、候補者の方が、Visional Wayに共感していただけるかは採用で最も重視する点ですね。

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『突き抜けるまで問い続けろ 巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡』の南壮一郎氏

この価値観が一致していなければ、どんなにスキルや経験がある優秀な方でも採用を見送るようにしています。経営にも採用にも正解はありませんが、採用時にバリューフィットを大切にしてきたからこそ、組織が大きくなっても、経営のベクトルを一つの方向に向かせられているのかもしれません。

文=蛯谷敏

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