Close RECOMMEND

Getty Images

アマゾンは2021年8月10日、マーケットプレイス出品者が販売した欠陥商品で怪我をしたり物的損害を被ったりした購入者に対して、補償金を直接支払うことを発表した。アマゾンで販売されている商品の安全性について、規制機関や裁判所から圧力がかかったことを受け、これまでのポリシーを一転させたかたちだ。

9月1日(米国時間)以降、人身傷害ならびに物的損害を受けた購入者に対し、補償金が1000ドル未満の場合は、アマゾンから直接支払われることになる。

アマゾンによれば、請求額が1000ドル未満のケースは、米国プラットフォームにおける人身傷害ならびに物的損害の80%以上を占めている。また、同社のポリシーを順守し、有効な保険に加入している出品者であれば、「コスト負担はない」という。

補償額がより高額なケースについては、もし出品者から返答がなかったり、正当と考えられる請求を拒否したりした場合には、アマゾンが介入する可能性があるという。

新しいポリシーによって、「アマゾンの顧客と出品者に対する保護が向上する」と同社は述べた。現在、アマゾン取り扱い商品のおよそ半数はサードパーティ業者から出品されている。

ただし、アマゾンは顧客と出品者をつなぐプラットフォームにすぎず、出品者の販売商品については法的責任がない、というアマゾン側の主張は、依然として変わっていない。

アマゾンは現在のポリシーで、出品者の販売商品について同社に法的責任があることを認めていない。「それ(こうした商品について責任を持つこと)は、当社にとって、さらには、他のどのマーケットプレイスプロバイダーにとっても、顧客を守るために負うべき法的責任をはるかに超えている」と同社は主張している。

一方でアマゾンは、販売商品の質と安全性に責任を持つよう求める声に直面している。不良品の電池でケガをしたり、ホバーボードが火を噴いてやけどをしたり、巻き取り式の犬用リードで片目を失明したりといったクレームが購入者から寄せられている。

アマゾン側は、同社はあくまでも売買を仲介するプラットフォームを提供しているだけで、販売者でも卸売業者でもないと主張して、ほぼ責任を逃れてきた。しかしここ最近は、複数のケースで不利な立場に立たされている。

2021年7月には米消費者製品安全委員会(CPSC)が、「消費者に深刻な負傷や死をもたらすリスクがある」として、欠陥商品のリコールを求めてアマゾンを訴えた。リコール対象商品には、「警告が鳴らない」一酸化炭素検知器2万4000個や、感電対策が不十分なドライヤー40万個などが含まれている。CPSCは訴状で、アマゾンを「商品の流通会社」と呼んでいる。

また、ウォールストリート・ジャーナルの報道によれば、サードパーティ出品者は、商品に対する不満を投稿した購入者に接触し、否定的なレビューを削除するよう働きかけている。こうしたやり方は、アマゾンのサービス利用規約に反するものであり、アマゾンサイトでフェイクレビューが蔓延する状態を引き起こしている。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

Amazon

PICK UP

あなたにおすすめ